TCP-D261BTE
デジタル無線機で一番人気。ケンウッドから待望のBluetoothを搭載したデジタル時代の革新モデル。
地下にある管理施設と事務所間での連絡用に使用しています。以前はタイムラグのある電話で連絡をしていましたが、無線機を使う事でダイレクトに連絡を行え、スムーズなコントロールを実現できました。
お客様の要望に合わせた演出のタイミングに使用したり、披露宴会場でお客様同士がすれ違わないように担当者が連絡をとることで、よりスムーズな対応ができるようになりました。
150台の依頼でしたがすぐにOKの回答を頂きました。 今まで長距離の無線通信は出来ないものと諦めていました。 IP無線を提案して頂いたことで、スタッフ全員の情報共有ができるようになり年に一度の大きなイベントは大成功で収めることができました。 また来年もお願いします。
現場に常駐してもらい無線機の管理をお任せにしたので、イベントの運営に集中できスムーズに進行することができました。 複数チャンネルの使用には混信対策が必要でしたが、事前の打ち合わせでトラブル無しでした。 いつもありがとうございます。
2024.08.19
作業が膨大で時間の捻出が大変な介護業務の負担を少しでも減らしたいと思いませんか。近年は介護施設でも、業務を効率化するためにICT化が進められており、そのひとつがインカムの導入です。 しかし、インカムの導入には費用がかかります。そのため、費用対効果はどれくらいか、気になる方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、介護施設にインカムを導入するメリットとデメリットを紹介します。導入を成功させるためのポイントも解説していますので参考にしてください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.介護施設においてインカム導入がもたらすメリットとは? 1-1.迅速かつ効率的なコミュニケーションが可能 1-2.業務の効率化と無駄の削減 1-3.新人教育やトレーニングの強化 1-4.ハンズフリーな操作で作業効率を向上 2.介護施設におけるインカム導入に潜むデメリット 2-1.導入費用の負担 2-2.維持管理費用の高さ 2-3.衛生面の問題 2-4.充電の必要性 2-5.業務の妨げとなる可能性 2-6.コミュニケーションエラーのリスク 3.介護施設でインカム導入を成功させるためのポイント 3-1.インカムの導入はゴールではない 3-2.インカム導入の優先順位を明確化する 3-3.インカム導入後も持続的な改善と適応を行う 4.介護施設でのインカム導入に利用できる補助金制度 4-1.ICT導入支援事業とは 4-2.補助金の対象 4-3.補助条件と要件 4-4.申請方法と期限 5.まとめ 介護施設においてインカム導入がもたらすメリットとは? インカム導入は、介護施設でも役立つアイテムです。インカムを導入することで、業務効率を上げるだけでなく、内容が多岐にわたる介護業務の負担を軽減できます。 迅速かつ効率的なコミュニケーションが可能 スタッフへの共有は、インカムによって迅速な伝達が可能です。介護現場では、スタッフ個人対個人のコミュニケーションよりも、スタッフ全員に伝達事項などを共有したいケースが多々あります。 コミュニケーションツールとしてPHSを使用している現場も多いですが、PHSは一人ずつ個別に連絡を入れなければいけません。そのため、スタッフ数が多い現場の場合、全員に周知されるまでに時間を要します。 しかし、インカムは複数人が同時に受信できるため、ひとりからの発信をインカム所有者が同時に聞き取ることが可能です。よって、共有事項をひとりずつ伝える必要がなくなります。 このように、インカムを導入することで効率的なコミュニケーションが可能となります。ほかの作業に充てる時間を捻出できるため、介護の質を高めることにもつながります。 業務の効率化と無駄の削減 介護現場では、不特定多数のスタッフに呼びかけたいケースも多く、助けが必要な場合や部屋の使用状況などを確認したい場合に、直接スタッフを呼びに行ったり状況を確認しに行ったりしなければなりません。 インカムで情報を発信することで、スタッフ全体に呼びかけられるため、自分が動かなくても呼びかけによって手の空いているスタッフが駆けつけられます。 また、部屋を使用しているスタッフが使用終了後に事後アナウンスする、近くのスタッフが状況確認して結果を報告するなどインカムで連携をとると、無駄に足を運ぶ必要もありません。 このように、インカムがあると移動範囲を減らせるため、ほかの作業をしながら次の作業が確認できる、スタッフを探し回る必要もないなど、スタッフの負担を軽減できます。 新人教育やトレーニングの強化 新人教育でも、インカムは役に立ちます。忙しい介護施設の現場では、新人を常にそばでサポートするのが困難なシチュエーションも想定できます。先輩が近くにいないといった状況は、新人スタッフの心理的負担を大きくします。 こうした環境であっても、インカムがあればすぐに指導者が指示できます。また、いつでも新人スタッフがほかのスタッフとつながれることで安心感が生まれ、離職率の低下が期待できます。 インカムはほかのスタッフ同士の会話も聞けるため、インカムを通して業務全体の流れも習得でき、新人スタッフの教育ツールにもなります。 ハンズフリーな操作で作業効率を向上 インカムやトランシーバーは業務を妨げないところが魅力です。施設によってはトランシーバー本体のみを使用しているところもありますが、本体から発信する場合、口元にかまえて喋る必要があるため発信時は作業の手を止めなければなりません。 しかし、ヘッドフォンやマイクを接続していると、ボタンひとつ押すだけで、作業している手を止めることなく発信できます。常に手を動かしている介護施設現場では、非常に便利なツールです。 介護施設におけるインカム導入に潜むデメリット 仕事の作業効率化が期待できる便利なインカムですが、介護施設で使用するには、以下のようなデメリットもあります。 導入費用の負担 インカムを導入するにあたって、導入費用がデメリットとして挙げられます。トランシーバー型のインカムの場合、本体の費用は一台あたり5,000円〜60,000円程度かかります。導入台数にもよりますが稼働スタッフ全員に持たせるとなると、決して安くはありません。 また、インカムの寿命は機種や使用頻度によっても異なりますが、業務用無線機であれば約7年と言われています。よって、インカムの使用を始めると、7年に1度ほど買い換えなければならないため、コンスタントに本体費用が必要です。 維持管理費用の高さ インカムが簡易業務用無線機なら5年毎に免許登録手数料、IP無線機なら通信料がかかるなど、本体以外の費用も必要です。 また、故障すると修理費用がかかります。このように、インカムの導入は、導入費用以外にも維持管理費用も考慮しておくことが重要です。 衛生面の問題 数台のインカムを共有して使用する場合、イヤホンやマイクを毎回使用後に消毒していても、スタッフによっては共有することに抵抗感があることもあります。 衛生面に配慮するのであれば、付属品はひとりにひとつ配布するのがおすすめです。費用はかかってしまいますが、インカムの利便性を考えると必要経費として妥当です。 充電の必要性 インカムは定期的に充電が必要です。とくに24時間体制の介護施設の現場では、こまめに充電しなければなりません。状況によっては充電が追いつかないため、替えの本体やバッテリーを購入しておくことも必要となります。 また、充電する頻度が多いとバッテリーの劣化が早まるため、再購入を必要とする時期も早まります。そのほか、充電するための保管場所の確保が必要など、充電のために環境を整えることも必要です。 業務の妨げとなる可能性 基本的に、介護施設ではイヤホンマイクをジャックに挿して使うため、コードが作業の妨げになることがあります。 コードが服の裾に引っかかったり、身の回りのものに絡まったりするだけでなく、利用者の体や車椅子などに引っかかると事故につながる可能性もあります。そのため、毎回制服の下にコードを通すなどの対策が必要です。 また、長時間イヤホンを装着していると耳が痛くなるといった不快感によって負担がかかることも考えられます。 ※イヤホンの装着による耳の痛みにお悩みの方は、下記のコラムもご参照下さい。 ▶インカムを使用して耳が痛い方へ!痛くなる原因と対処法を解説 コミュニケーションエラーのリスク インカムは機種によっては、壁など電波を遮るものがあると、会話が聞き取りづらくなります。そのため、異なる階同士やいくつも部屋が離れた場所での会話がクリアに届かず、誤って解釈してしまうことで引き起こされるトラブルも想定できます。 また、スタッフ数が多い施設では、全員がインカムを持てないこともあるため、スタッフによって情報量が異なり、コミュニケーションエラーの発生も考えられます。 インカムが稼働スタッフ全員に配布できない場合は、情報伝達をする際のルールを作るなどの対策が必要です。 介護施設でインカム導入を成功させるためのポイント 介護施設でのインカム導入を成功させるには、以下のポイントを押さえて、インカムのメリットを活かして使用しましょう。 インカムの導入はゴールではない インカムの導入は、介護業務を効率化させるための手段であって、ゴールではありません。使用環境や状況によって活用方法はさまざまです。 導入すればすべてが円滑になるというわけではないため、導入をゴールとしてしまうと課題ができても改善できず、インカムを最大限に活かせません。 そのため、インカム導入後は導入によって得られた効果や問題箇所を明確にし、改善と運用を繰り返すことが大切です。繰り返すことによって施設にとって有効な使い方が確立でき、マニュアル化できます。 インカム導入の優先順位を明確化する インカム導入によって改善したい点の優先順位を明確にしましょう。インカム導入を検討する目的は、施設によってさまざまです。 導入する目的によっては、一度にすべてを改善させることが困難な場合もあります。しかし、予算や手間の関係上無理に計画を実行すると、問題点が改善されずに現場のスタッフの混乱を招いてしまいます。その結果、インカム導入自体が失敗に終わることも少なくありません。 インカムを導入する場合は目的の優先順位をつけ、まずは早急に改善が必要な箇所から取り入れることが重要です。 インカム導入後も持続的な改善と適応を行う インカム導入に一定の効果が得られたとしても、適宜改善に取り組むことで、さらなる効果も期待できます。 万が一、導入したインカムが現場に定着しなかった場合、使用用途に合わせた機種選びができていない可能性もあるため、新たに購入を検討する必要もあります。 小規模な建物内で使用するなら特定小電力トランシーバーが適しています。特定小電力トランシーバーは資格や免許、登録申請などが不要です。 小型タイプのため持ち運びやすく、制服のポケットにも十分おさまります。女性でも持ち運びしやすいほど重量は軽いため、施設内を動き回っても邪魔になりにくいタイプです。 また、購入価格もリーズナブルで維持費もほとんど必要ありません。さらにバッテリーの消費が少ないため、ほかのタイプよりも充電の負担を減らせます。ただし、通信可能距離の最大は500mほどであり、障害物に弱いところを理解しておきましょう。 屋外での作業や大型の介護施設での使用など、広範囲で使用する可能性がある場合、簡易業務用無線機がおすすめです。簡易業務用無線機なら、最大5kmの通信範囲をカバーでき、屋外でも使用できます。 しかし、特定小電力トランシーバーよりもサイズが大きく、業務中に持ち物が多い場合、負担となる可能性があります。また、利用に資格は必要ありませんが免許か登録申請が必要となり、さらに5年ごとの更新が必要です。 介護施設でのインカム導入に利用できる補助金制度 インカムを導入するには高額な費用がかかりますが、補助金制度を利用すれば、導入費用を抑えられます。インカム導入費用が対象となる「ICT導入支援事業」の詳細を紹介します。 ICT導入支援事業とは ICT導入支援事業とは、厚生労働省が2019年から実施している補助金制度です。この事業を利用すると、介護業務をICT化するために必要なツールの購入に対して、一部補助金が支給されます。 2024年度の厚生労働省の予算案では「介護テクノロジー導入支援事業」として、発展的な見直しのために、拡充された内容が公表されました。 補助金の対象 ICT導入支援事業の補助金対象となるICT機器は以下の通りです。 インカム Wi-Fi機器 タブレット端末 介護ソフト クラウドサービス 業務効率化に必要なバックオフィスソフト このように、介護業務で使用する機器だけでなく、ソフトウェアも対象になります。また、介護ロボットやICTリテラシー習得に必要な経費も対象です。 補助率は50〜75%程度で、都道府県の裁量により決定されます。また、職員数1~10人は100万円、11〜20人は160万円、21〜30人は200万円といったように、職員数によって上限が設定されています。該当する自治体ではどの程度の補助が受けられるか、事前に確認する必要があります。 補助条件と要件 必須の要件は「介護ロボットのパッケージ導入モデル、ガイドライン等を参考に、課題を抽出し、生産性向上に資する取り組みの計画を提出すること」となっています。さらに、補助要件も各自治体によってそれぞれ定められています。 ケアプラン連携標準仕様に対応していること 記録・情報共有・請求の各業務が転記不要であること 入退院時情報標準仕様、看護情報標準仕様を実装しているもの 財務諸表のCSV出力機能を有するもの…
2024.07.17
デジタル簡易無線は、簡易無線のひとつです。用途が類似している特定小電力無線機と比較して広範囲で通話できるため、さまざまなシーンで活用されています。 便利なデジタル簡易無線ですが、利用を開始するには登録などの準備が必要です。万が一必要な手順を踏まずに利用してしまった場合、罰則を受ける可能性があります。今回はデジタル簡易無線の種類や登録方法、使用する際の注意について詳しく解説します。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.デジタル簡易無線とは 1-1.免許局とは 1-2.登録局とは 2.デジタル簡易無線が利用される場面 3.デジタル簡易無線の申請・登録に関して 3-1.免許申請の方法 3-2.登録申請の方法 3-3.登録せずに使用した場合の罰則 4.まとめ デジタル簡易無線とは デジタル簡易無線は、簡易無線局のデジタル通信方式で利用できる無線です。主な使用として、簡易的な業務や個人的な用途を目的とされています。もうひとつの通信方式であるアナログよりも音質がクリアで秘話性が高いことが強みです。 一般業務用無線は総務省認定の免許と操作資格が求められますが、デジタル簡易無線は無線従事者資格が不要で、免許さえあれば利用可能です。 デジタル簡易無線の通信距離は平均1km~5kmほどで、とくに通信を妨げるものが少ない場所では10km間でも通信できます。資格も免許もいらない特定小電力無線機の通信距離が500mほどのため、より広範囲かつ安定した通信が叶います。 基本的には屋内と屋外での通信、建物内の1階と2階など離れたフロアでも通信できますが、通信を行う場所や障害物の有無によって変化するため要注意です。 また、デジタル簡易無線の無線局は免許局と登録局があります。使用目的や無線機によって、無線局を使い分けなくてはいけません。 免許局とは 免許局とは、法人や団体などの組織規模でデジタル簡易無線を業務使用する際に申請が必要な無線局です。免許局はチャンネル数が多く周波数帯が明確に分かれているため、電波が込み合っている場所でも混線しにくく、ストレスなく通信が行えます。 免許局の無線機を使用する際は、無線機1台につき免許申請が不可欠です。さらに使用者は免許を所有している団体のメンバーに限定されます。つまり、免許局の無線機は免許を所有する団体のメンバー以外は使用できず、無線機の貸し出しもできません。 登録局とは 登録局とは、免許が必要なく幅広い用途・目的で利用できるよう2008年に制定された無線局です。用途が業務利用に限らないため、組織や団体に所属していない個人やレジャー目的でも使用できます。 あらかじめ登録申請と開設届を提出することで、法人・個人問わずデジタル簡易無線機の使用が可能です。また、免許局との違いは登録人以外も利用できるため、通信できる相手に制限がありません。さらに複数の無線機を一括して登録できる特徴が挙げられます。 デジタル簡易無線が利用される場面 デジタル簡易無線が利用される場面として、施設管理、大型の物流倉庫、イベント運営、アウトドア・レジャーシーンが代表的です。 最大10kmでの通信が可能であることから、フロアが多い大型の商業施設・工場などの施設管や屋外での誘導業務で重宝されています。音質もノイズが入りにくく比較的混信しないことも、雑音による聞き逃しを防げるでしょう。 また安全かつ効率的に作業を行う際には、作業を行うスタッフや関係者と連携がとれる連絡手段が必要です。出力の高い機種なら障害物が多く広い場所でもスムーズに連絡がとれるほか、複数人での同時通話ができる機種なら主要拠点から一斉に各所へ連絡ができます。 登録局は、個人的なキャンプや登山といったアウトドアやレジャー活動でも使用されます。とくに山中などの大自然のなかでは携帯電話が圏外となり使用できない場合があるため、予期せぬトラブルに備えるには広範囲で連絡がとれる無線機が最適です。 デジタル簡易無線の申請・登録に関して 5W出力を上限とするデジタル簡易無線の免許局・登録局は、簡単な申請をするだけで利用可能です。 免許申請・登録申請は、総務省指定の申請用紙に利用者本人が必要事項を記入することで行えます。ジャパンエニックスでは、申請のサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。 なお免許・登録申請の有効期限は原則5年とされており、有効期限を過ぎる前に再免許・再登録をしなくてはいけません。 しかし350MHz帯および400MHz帯のアナログ簡易無線機を使用している場合は2024年12月1日以降に使用できなくなるため、デジタル簡易無線に切り替える必要があります。 免許申請の方法 デジタル簡易無線免許局の初回使用の際には、新設の免許申請を行います。また、増設や再免許などの際にも免許申請をしなくてはいけません。各種手続きは総務省電波利用電子申請・届出システムからの電子申請、あるいは書類申請のいずれかで行えます。 書類申請の場合、総務省のホームページから指定の提出書類をダウンロードしてください。必要事項を記入後、総合通信局へ郵送します。 無線局1局あたりの免許申請にかかる手数料は空中線電力、電子申請・書類申請などによって異なるので、必ず必要な金額を確認しましょう。 登録申請の方法 デジタル簡易無線登録局の初回使用の際は、無線機に同梱されている登録申請用紙で登録申請を行えます。 ご自身で登録申請を行う場合、登録申請書に必要事項を記入し、必要分の収入印紙を貼ってください。なお登録局には個別登録と包括登録があり、それぞれ収入印紙の金額が変わります。 管轄の総合通信局に郵送するのは必要事項の記入が完了した登録申請書、住所・氏名を記入して切手を貼った返信用封筒です。書類に不備がなければ15日ほどで登録状が交付されます。 包括登録の場合、登録状交付後は管轄の総合通信局に「包括登録に係る無線局の開設届出書」を15日以内に提出しなくてはいけません。 個別登録 個別登録では、1台ごとに無線機の登録を行います。個別登録によるデジタル簡易無線の使用には個別登録申請のうえ、無線局登録状の交付を受けることが必須事項です。 個別登録を書面申請する際、申請書に貼る収入印紙は2,300円となります。電子申請での手数料は1,700円です。 包括登録 包括登録では、2台以上の無線機を一括して登録手続きを行います。包括登録によるデジタル簡易無線の使用には包括登録申請を最初に行い、無線局登録状の交付を受け、開設届の届け出が必須です。 包括登録を書面申請する際、申請書に貼る収入印紙は2,900円となります。電子申請での手数料は2,150円です。 登録状を取得後、無線局を開設した日から15日以内に「包括登録に係る無線局の開設届」で、使用する無線機を届け出ることが定められています。包括登録申請を行っただけでは手続きが完了しないため、必ず総合通信局に開設届を提出しましょう。また、開設届に手数料はかかりません。 最初の開設届を提出した後に無線機を追加購入した際には、新たに使用する無線機の開設届を提出します。なお、その際に包括登録の申請は必要ありません。 登録せずに使用した場合の罰則 デジタル簡易無線の登録申請は、電波法という日本の法律で定められています。正式な登録手続きをせずにデジタル簡易無線を使用した場合、無線局の開設届出義務違反とみなされ、30万円以下の罰金を支払う必要があります。 まとめ デジタル簡易無線の魅力は、デジタルならではのクリアな音質と秘話性の高さです。デジタル簡易無線の無線局は免許局と登録局の2種類があるため、状況に応じて最適な無線機を選びましょう。 今後、簡易無線はデジタル通信方式が主流になっていくため、簡易無線デジタル化に際して準備が必要です。株式会社ジャパンエニックスでは、デジタル簡易無線をはじめとする各種無線機の販売、メンテナンス、レンタル事業を手がけています。 取扱無線機はメーカーや使用範囲、業種・用途別に選べるほど豊富で、導入事例も船や映画館、水族館、ブライダル施設と多彩です。 目的に合った無線機の選択が難しい場合、こちらにておすすめの無線機を距離別に15種類紹介しています。電話やオンライン相談、無線機の無料デモテストも予約できるため、お気軽にご相談ください。 お問い合わせはこちら
2024.06.27
イベントの成功には、円滑な司会進行が欠かせません。そのためには、台本を見ずに話せるよう、内容を十分に把握しておく必要があります。内容を頭に入れておけば、タイムスケジュールのズレやトラブルが発生した際にも、適切に対応することが可能となるでしょう。 本記事では、イベントの司会進行に役立つ例文や、イベント成功のためのポイントについて詳しく紹介します。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.イベントの司会進行の例文 1-1.会場案内と注意事項 1-2.開会のあいさつ 1-3.イベントの説明や紹介 1-4.参加者や登壇者の紹介 1-5.休憩時間の案内 1-6.閉会のあいさつ 2.イベントの司会進行を成功させるポイント 2-1.念入りにリハーサルを行う 2-2.台本や原稿を見ずに話せるように練習する 2-3.堂々とした姿勢で話す 2-4.緩急をつけて話す 2-5.お客様をしっかり見る 2-6.タイムスケジュールのズレを調整する 3.イベント運営には無線機がおすすめ 3-1.無線機のメリット 3-2.無線機のデメリット 4.イベントにおける無線機の活用例 4-1.ライブイベント 4-2.野外イベント 4-3.企業イベント 5.まとめ イベントの司会進行の例文 イベントの司会進行は、タイムスケジュールに則った進行が求められます。一般的には、開演前のアナウンスから始まり、開会のあいさつ、イベントの説明や紹介、参加者の紹介や休憩時間の案内があり、最後は閉会のあいさつで締めます。 タイムスケジュールごとに例文を紹介しますので、イベントの内容に合わせて活用してください。 会場案内と注意事項 開演前のアナウンスとして、会場案内およびイベントに関する注意事項を伝達することが求められます。そのため、アナウンスの作成前に、お手洗いの場所、会場内での飲食の可否、喫煙所の有無、非常口の位置、非常時の誘導方法などを確認する必要があります。 とくに、非常口の位置および非常時の誘導方法は、確実に把握しておくことが大切です。万が一の事態が発生した際には、司会担当者が非常口の案内や非常時の誘導を率先して行う場合があるためです。トラブルが発生した際には、冷静かつ適切な対応でアナウンスすることが極めて重要です。 また、会場によっては全館禁煙の場合があります。その際には、建物近隣で喫煙可能な場所があるかどうかを会場担当者に事前に確認し、その情報をアナウンスに含めることで、より親切な案内となるでしょう。 以下では、開演前のアナウンスの例文を紹介します。 「みなさま、本日はお忙しいなか○○(イベント名)にご来場いただき、ありがとうございます。 開会に先立ちまして、本日の会場のご案内とイベントについての注意事項をお伝えします。 お手洗いは、会場入口を出て左手奥にございます。自動販売機はエレベーター前ホールにございますが、会場内は飲食禁止となっておりますので、会場内での飲食はお控えください。 また、会場内は禁煙となっております。おタバコをお吸いになるお客様は、1階ロビーにあります喫煙所をご利用ください。 開催中はスマートフォン・携帯電話・アラーム時計など音の出る機器はマナーモードに設定し、音の出ない状態にしていただくようお願いいたします。 非常事態の際は係員が誘導いたしますので、落ち着いて行動くださいますようお願いいたします。 開始時刻は○時を予定しております。開始まで今しばらくお待ちください。」 開会のあいさつ 開会のあいさつは簡潔に済ませ、イベントの説明や紹介につなげます。イベントの開始を告げ、来場してくれたことへのお礼の言葉と簡単に司会担当者の自己紹介をしましょう。 以下では、開会のあいさつの例文を紹介します。 「みなさま、長らくお待たせいたしました。ただいまより○○(イベント名)を開催いたします。 本日はお忙しいなかご来場いただき、誠にありがとうございます。 わたくし、本日司会進行を務めます○○(担当者の名前や肩書)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」 イベントの説明や紹介 開会のあいさつが終わったら、イベント目的やテーマを伝えます。途中休憩を挟む場合は休憩時間を伝え、最後に終了予定時刻を伝えます。 以下では、イベントの説明や紹介の例文を紹介します。 「本日のイベントは○○(題材)をテーマに、○○(題材)への知識を深めるため、○○の第一人者であらせられる(参加者の名前)様による講演を行います。 途中15分間の休憩を挟みまして、後半も○○(参加者の名前)様の講演が続きます。最後はみなさまから○○(参加者の名前)様へ質問いただける時間を設けておりますので、○○(参加者の名前)様へ質問がある方はその時間にお願いいたします。 終了は○時を予定しております。それでは、本日はよろしくお願いいたします。」 参加者や登壇者の紹介 イベントの説明や紹介が終了した後、参加者や登壇者の紹介に移ります。この際、参加者の経歴や現在の主な活動内容を紹介することが求められます。期待を高めるため、具体的な企業名や大学名を用いて紹介することが望ましいでしょう。 また、紹介する際には、氏名、大学名、企業名、肩書きに誤りがないか、最新のプロフィールが反映されているかを必ず確認してください。 参加者の紹介が終わったタイミングで、参加者を呼び込むこととなります。そのため、参加者には事前に呼び込みの言葉を伝えておくと、進行がスムーズに進むでしょう。 以下では、参加者紹介の例文を紹介します。 「本日は、長年○○の研究をされている○○(参加者の名前)様にお越しいただきました。○○(参加者の名前)様は、○○の全世界シェア率ナンバーワンである○○(企業名)で、○○の研究をされていました。 2018年には○○賞を受賞、現在は○○(企業名)を退社し、ご自身で○○(現在の企業名)を設立され経営を行う傍ら、○○研究の第一人者として世界的に活躍されています。 本日○○(参加者の名前)様には、○○についてお話しいただきます。 それでは、ご登場いただきましょう。○○(参加者の名前)様です。みなさま、盛大な拍手でお迎えください。」 休憩時間の案内 休憩に入る際には、休憩開始のアナウンスを行い、休憩時間の長さおよび再開時刻を明確に伝達する必要があります。また、開演前に案内したトイレ、喫煙所、飲食に関する情報を改めてお知らせすることも重要です。 さらに、休憩終了の5分前には、終了時刻が近づいていることをアナウンスすることで、タイムスケジュールにそった進行がしやすくなるでしょう。 ここでは、休憩開始時の案内、休憩終了5分前の案内、休憩終了時の挨拶の例文をそれぞれ紹介いたしますので、参考にご活用ください。 例文:休憩開始時の案内 「ただいまより15分間の休憩に入ります。再開予定時刻は○時○分です。開始時刻の5分前に着席のアナウンスをさせていただきますので、順次お席にお戻りいただきますようお願い申し上げます。 お手洗いは会場を出られて左手奥にございます。自動販売機はエレベーターホールにございますが、会場内は飲食禁止です。会場のなかでの飲食はお控えください。 喫煙所は1階ロビーにございます。それでは再開までおくつろぎください。」 例文:休憩終了5分前の案内 「まもなく○○(イベント名)を再開いたします。ロビーにおいでのお客様は、お席にお戻りくださいますよう、お願い申し上げます。会場内は飲食禁止のため、会場内でのご飲食はお控えください。 すでにお席にお戻りのお客様は○時○分になりましたら再開いたしますので、今しばらくお待ちください。」 例文:休憩終了後、再開時のあいさつ 「大変長らくお待たせいたしました。これより再開いたします。それでは、あらためまして○○(参加者の名前)様にご登場いただきましょう。みなさま、いま一度大きな拍手でお迎えください。 閉会のあいさつ 閉会のあいさつはお客様への感謝を手短に言葉にします。アンケートがある場合は、その回収方法の案内と協力のお願いをすることが重要です。筆記用具を持っていない人のために、筆記用具を用意しておくのがおすすめです。 当日雨が降っていて、イベント中に雨が止んだ場合には、傘の忘れ物がないように伝え、締めの挨拶では「お足元の悪い中ご来場いただき」といった表現を使用するようにしましょう。 以下では、閉会のあいさつの例文を紹介します。 「以上をもちまして(イベント名)を終了いたします。本日はご参加いただきまして、誠にありがとうございました。 お配りしておりますアンケートに、本日の感想やご意見などをご記入いただきますようお願い申し上げます。筆記用具をお持ちでないお客様は、お気軽に係のものにお申し付けください。 アンケートは会場出口にアンケート回収箱を設置しておりますので、そちらに提出していただけると幸いです。 それではお足元に気をつけてお帰りくださいませ。」 イベントの司会進行を成功させるポイント イベントの司会進行を成功させるには司会担当者の役割を理解し、ポイントを押さえておく必要があります。成功させるポイントについて、詳しくみていきましょう。 念入りにリハーサルを行う イベントまでに最低でも1回、可能であれば複数回リハーサルを行いましょう。リハーサルは、本番と同様の流れで当日のシミュレーションを行うことを指します。 リハーサルを行うことで、イベント進行における不都合な点や疑問点が浮かび上がる場合があります。その際には、各部署のスタッフに必ず確認し、事前に解消しておくことが重要です。 さらに、利用する電子機器のトラブル対応、スケジュール通りに進行しなかった場合の調整、万が一の地震や火災発生時の避難誘導の人員配置と経路など、起こりうるトラブルを予測して準備しておくことが不可欠です。 台本や原稿を見ずに話せるように練習する 台本や原稿を見ながら話すと「いかにも何か読みながら話しているな」という印象を与えてしまいます。このため、興味や関心を把握するのが難しくなり、トラブルが発生しても気づきにくくなります。 司会者はイベントを円滑に進行させる重要な役割を果たします。司会者がお客様に好感を持たれない場合、進行内容や重要な注意事項が聞き流される可能性があるため、注意してください。 好感を持ってもらうためには、できるだけアイコンタクトを取りながら進行し、台本や原稿をできるだけ見ずに話すように努めることが重要です。 ただし、台本を丸暗記して話すこととは異なります。完全に覚えた内容を正確に伝えようとするあまり、不安で声が小さくなったり、つなぎ言葉が増えてしまうことがあります。その結果、興味を失わせる可能性もあるため、注意が必要です。 堂々とした姿勢で話す 堂々とした姿勢で話すことは、司会を円滑に進行させるために極めて重要です。背筋を伸ばし、後ろの参加者にも聞こえるように、はっきりと大きな声で進行しましょう。 堂々とした姿勢とは、背筋をまっすぐにして胸を張り、あごを少し引き、体の中心に重心を置くことを指します。背中が丸まったり、あごが前に出ていると、声の通りが悪く、頼りない印象を与えかねません。 堂々とした姿勢を保つことで、声がよく通り、安心感を与えることができます。 緩急をつけて話す 淡々とした同一の調子で話すと、参加者の注意が逸れる恐れがあります。大事なところを強調して声を少し大きくしたり、声のトーンを上げたりすると印象に残りやすくなります。必要に応じて、身振り手振りを交えて話すのもおすすめです。 話の途中で適度な間をとったり、スピードに変化をつけることで、関心を引きつけやすくなります。 ただし、あまりに演出を過剰にすると、参加者に不自然な印象を与え、イベントの内容に集中してもらえないおそれがあります。バランスを考慮し、適度な演出を心掛けましょう。 お客様をしっかり見る お客様を注意深く観察しながら進行することは、司会者として非常に重要です。しっかり見ていれば、関心や集中度を把握することができます。 関心が途切れているように感じた場合は、そのタイミングで質問して答えてもらったり手を挙げてもらったり、柔軟に対応して集中を戻すよう努めましょう。 また、お客様をしっかり見て、アイコンタクトを取ることで司会者に対して好意を抱く可能性が高まります。好意を得ることで、イベントの進行が円滑になることが期待できます。 タイムスケジュールのズレを調整する タイムスケジュールより時間が早まったり遅れたり、ズレが生じることはよくあります。台本を作成する際には、各項目に対する予定時間を明確に記載し、イベントが進行するにつれて実際の時間を記録し、ズレを都度確認することが重要です。 時間に余裕がある場合は、質疑応答の時間を長めに設定したり、休憩時間を延長したりするなどして調整します。一方で、時間が迫っている場合は、質疑応答時間を短縮するなどの調整を行います。…
2024.06.15
イベント運営で大切なことがなにか明確にわからない方は多いでしょう。イベントを成功に導くためには、企画やスケジュールを具体的に設定することや、運営スタッフに的確な指示をすることなどが大切です。 今回は、イベント運営において大事なことや、イベントでトランシーバーを利用するメリットについて解説します。また、イベントでのトランシーバーの活用例も紹介しますので、円滑なイベント運営を目指したい方は、ぜひ最後までご覧ください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.イベント運営で大事なことは? 1-1.段取りのよいスケジュール設定 1-2.明確な役割分担 1-3.会場の導線確保と整備 1-4.リハーサル 2.イベント運営のマニュアルと記載すべき項目 2-1.イベント運営のマニュアルとは 2-2.マニュアルに記載する項目 3.イベントでトランシーバーを使うメリット 3-1.メリット1 3-2.メリット2 3-3.メリット3 4.イベントにおけるトランシーバーの活用例は? 4-1.企業イベント 4-2.ライブイベント 4-3.野外イベント 5.まとめ イベント運営で大事なことは? イベント運営をスムーズに進めるために大切なことは、以下の4点です。 ● 段取りのよいスケジュール設定 ● 明確な役割分担 ● 会場の導線確保と整備 ● リハーサル ここでは、上記について以下で詳しく解説しますので、イベント運営に携わっている方はぜひ参考にしてください。 段取りのよいスケジュール設定 イベント運営において、時間管理は重要な要素です。参加者の満足度を高めるためには、無理のないタイムスケジュールの設定が不可欠でしょう。適切な休憩時間と休憩所の確保により、参加者はリラックスしてイベントを楽しめます。 一方、会場準備に時間がかかりすぎると、参加者の待ち時間が長くなってしまう可能性があるため、段取りよくスケジューリングすることが求められます。 また、イベントの進行状況を常に把握し、予定より遅れている場合は臨機応変に対応することが重要です。とくに講師を招いたイベントでは、残り時間を適切に伝達する方法を事前に決めておくことが大切でしょう。 明確な役割分担 イベント運営における適切な人員配置は、想定外の事態に備えるためにも重要です。十分な人数を確保し、役割分担と指揮系統を明確にすることで、スムーズな運営ができるようになります。スタッフ間の連絡にはトランシーバーやインカムの活用も有効です。 効果的なイベント運営には、責任を持って協力し合える組織づくりが不可欠です。全体責任者はイベント全体を統括し、運営担当者は広報や会場準備など具体的な業務を担当します。 そのほか、音響や照明などの機材を担当するスタッフや司会進行を担当する方など、役割を明確にすることで、イベントをスムーズに進められるでしょう。 会場の導線確保と整備 会場の下見をおこなった後、スムーズな導線を念頭に最適なレイアウトを決めます。受付から退出まで、参加者の導線を考慮しつつ、休憩スペースなどの案内表示を適切に配置するなど、イベント運営の円滑化を図ります。 リハーサル 大規模イベントを成功させるには、入念なリハーサルが不可欠です。会場での機材チェックや導線の確認、スタッフ間の連携を事前に確認し、当日のトラブルを未然に防げます。 また、司会者や登壇者への段取り説明、音響・照明スタッフとのタイミング調整も重要です。 予期せぬ事態に備え、運営マニュアルにトラブル対応時のフローを記載し、複数の対応窓口を用意することでイベント当日も安心して臨めます。これにより、スタッフ全員が一丸となって対応できる体制を整えることが可能です。 イベント運営のマニュアルと記載すべき項目 イベントを円滑に運営するためには、マニュアルの作成が不可欠です。ここでは、イベント運営のマニュアルに関する内容と記載すべき項目について解説します。 イベント運営のマニュアルとは イベント運営の成功には、スタッフ間の情報共有が不可欠です。そのためのツールとして、イベント運営マニュアルの作成が重要となります。マニュアルにイベントの概要や各部門の役割、緊急時の対応策などを詳細に記載することで、スタッフ全員に情報を共有できます。 これにより、円滑なイベント運営が可能となり、予期せぬトラブルにも迅速に対応できるようになるでしょう。 また、イベント運営マニュアルはスタッフのトレーニングや準備の効率化にも有効です。マニュアルを活用することで、スタッフは自身の役割や責任を明確に理解し、主体的にイベント運営に取り組めるようになります。さらに、イベントの準備から撤収までに必要な一連の作業を整理することで、抜け漏れのない運営が実現できるでしょう。 ただし、イベント運営マニュアルを作成する際には、いくつかの注意点があります。まず、正確かつ最新の情報を反映させることが重要です。イベントの詳細やプログラムが変更された場合、マニュアルも更新する必要があります。 イベント運営マニュアルは、今後開催するイベントの際にもノウハウとして活用できます。単発のイベントであっても、マニュアルを作成することで次回以降の参考となるでしょう。 イベントで何らかの反省点があったとしても、マニュアルに反映させることで次回のイベント成功の可能性を高められます。 マニュアルに記載する項目 イベント運営マニュアルは、イベントの成功に不可欠な情報が網羅された重要な資料です。マニュアルには以下のような項目を含めることが重要です。 ● イベント概要:趣旨、テーマ、開催日時、場所などを明記 ● 会場へのアクセス:公共交通機関、最寄り駅からの道順、駐車場、所要時間など ● 組織図:組織構造、役割分担、連絡先、責任範囲を明示 ● プログラム:詳細なスケジュールやプログラム内容を記載 ● タイムスケジュール:イベント当日の各部屋、各セクション担当者の動きを時系列で記載 ● 施設利用計画:使用する会場や控え室、クロークなどの場所と利用時間を図示 ● レイアウト図面:会場のレイアウト情報、座席順、ブース配置などを明確化 ● 機材・設備:使用する機材や設備のリスト、使用方法、管理責任者を明記 ● 安全対策:火災や緊急時の対応策、救護体制、安全管理手順を明確化 ● プロモーション:宣伝・広報活動の計画、方法、担当者を指定 ● チケット・受付:チケット販売や受付業務の手順、担当者と連絡先を記載 ● 料理・ドリンク:飲食サービスの提供方法、メニュー、責任者と連絡先を明記 ● 清掃・設備管理:会場の清掃方法、設備管理、責任者を指定 ● サイン計画:会場に設置する案内板に関する情報を記載 ● 備品リスト:使用する機材や備品のリスト ● 問い合わせ対応:参加者や関係者からの問い合わせ対応方法、連絡先を明記 イベント運営マニュアルを作成することで、イベントに必要な情報や手順を一元化し、スムーズな運営につなげられます。 イベントでトランシーバーを使うメリット イベントでのスタッフ間の連絡手段にはトランシーバーがおすすめです。ここでは、トランシーバーのメリットを3点紹介します。 メリット1 イベント運営において、スタッフ間の円滑なコミュニケーションは不可欠です。お客様への迅速な対応やトラブル対応では、スタッフ同士が密に連携を取ることが重要となります。 しかし、都度スタッフのもとに足を運んで情報を伝達していては、迅速な対応は困難です。お客様の満足度を高めるためにも、すぐに連絡が取れる体制を整えておく必要があります。 円滑に情報共有できる手段として、トランシーバーが注目されています。携帯電話やスマートフォンでは、通話ごとに料金がかかってしまうといった点がデメリットです。しかし、トランシーバーは基本的に通話料がかからず、月額料金が固定されているタイプもあります。 そのため、スタッフは通話料金を気にすることなく連絡を取り合えます。トランシーバーを活用することで、ちょっとした確認事項でもスタッフ間で共有でき、イベントの円滑な運営につなげられます。 メリット2 トランシーバーは、送信機と受信機が一体となった携帯性に優れたデバイスです。手のひらサイズの小型モデルもあり、クリップで胸元やバッグに装着できるため、ポケットに入れるよりも取り出しやすく、素早い対応が可能です。 また、トランシーバーは即時性でも優れています。携帯電話やスマートフォンでは、通話するまでに画面を開いたり、番号を押したりなど一定の手順が必要です。しかし、トランシーバーは胸元に装着しておくことで、ボタンを押して口元に引き寄せるだけで通話ができます。 受信時には自動的に音声が流れるため、特別な操作は必要ありません。 来場者が多いイベント会場では、スタッフ間の連絡が頻繁に発生します。そのような状況下で、携帯電話やスマートフォンを使用すると着信や発信の度に、イベント対応を中断しなければなりません。 一方、トランシーバーの場合、イベント運営に集中しながらもスムーズなコミュニケーションが可能となります。 メリット3 トランシーバーの使い方は非常にシンプルで、PTTボタンを押しながら話し、ボタンを放して聞くだけです。最後に「どうぞ」ということで、次は相手の番だと伝えられます。 トランシーバーのメリットのひとつは、全員に一斉送信できる点です。携帯電話やスマートフォンでは、LINEやメールの一斉送信はできますが、一対複数人の通話は簡単ではありません。 多くのスタッフに個別に連絡すると、時間の無駄になってしまいイベント運営に支障をきたします。トランシーバーは一度に情報を共有できるため、効率的なコミュニケーションが可能です。 一人だけに連絡したい場合、秘話モードを使うことで特定の人との通信ができます。また、チャンネルを分ければグループ分けも可能です。設定次第で、さまざまな使い方ができる点がトランシーバーの特徴です。 イベントにおけるトランシーバーの活用例は?…
2024.07.17
デジタル簡易無線は、簡易無線のひとつです。用途が類似している特定小電力無線機と比較して広範囲で通話できるため、さまざまなシーンで活用されています。 便利なデジタル簡易無線ですが、利用を開始するには登録などの準備が必要です。万が一必要な手順を踏まずに利用してしまった場合、罰則を受ける可能性があります。今回はデジタル簡易無線の種類や登録方法、使用する際の注意について詳しく解説します。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.デジタル簡易無線とは 1-1.免許局とは 1-2.登録局とは 2.デジタル簡易無線が利用される場面 3.デジタル簡易無線の申請・登録に関して 3-1.免許申請の方法 3-2.登録申請の方法 3-3.登録せずに使用した場合の罰則 4.まとめ デジタル簡易無線とは デジタル簡易無線は、簡易無線局のデジタル通信方式で利用できる無線です。主な使用として、簡易的な業務や個人的な用途を目的とされています。もうひとつの通信方式であるアナログよりも音質がクリアで秘話性が高いことが強みです。 一般業務用無線は総務省認定の免許と操作資格が求められますが、デジタル簡易無線は無線従事者資格が不要で、免許さえあれば利用可能です。 デジタル簡易無線の通信距離は平均1km~5kmほどで、とくに通信を妨げるものが少ない場所では10km間でも通信できます。資格も免許もいらない特定小電力無線機の通信距離が500mほどのため、より広範囲かつ安定した通信が叶います。 基本的には屋内と屋外での通信、建物内の1階と2階など離れたフロアでも通信できますが、通信を行う場所や障害物の有無によって変化するため要注意です。 また、デジタル簡易無線の無線局は免許局と登録局があります。使用目的や無線機によって、無線局を使い分けなくてはいけません。 免許局とは 免許局とは、法人や団体などの組織規模でデジタル簡易無線を業務使用する際に申請が必要な無線局です。免許局はチャンネル数が多く周波数帯が明確に分かれているため、電波が込み合っている場所でも混線しにくく、ストレスなく通信が行えます。 免許局の無線機を使用する際は、無線機1台につき免許申請が不可欠です。さらに使用者は免許を所有している団体のメンバーに限定されます。つまり、免許局の無線機は免許を所有する団体のメンバー以外は使用できず、無線機の貸し出しもできません。 登録局とは 登録局とは、免許が必要なく幅広い用途・目的で利用できるよう2008年に制定された無線局です。用途が業務利用に限らないため、組織や団体に所属していない個人やレジャー目的でも使用できます。 あらかじめ登録申請と開設届を提出することで、法人・個人問わずデジタル簡易無線機の使用が可能です。また、免許局との違いは登録人以外も利用できるため、通信できる相手に制限がありません。さらに複数の無線機を一括して登録できる特徴が挙げられます。 デジタル簡易無線が利用される場面 デジタル簡易無線が利用される場面として、施設管理、大型の物流倉庫、イベント運営、アウトドア・レジャーシーンが代表的です。 最大10kmでの通信が可能であることから、フロアが多い大型の商業施設・工場などの施設管や屋外での誘導業務で重宝されています。音質もノイズが入りにくく比較的混信しないことも、雑音による聞き逃しを防げるでしょう。 また安全かつ効率的に作業を行う際には、作業を行うスタッフや関係者と連携がとれる連絡手段が必要です。出力の高い機種なら障害物が多く広い場所でもスムーズに連絡がとれるほか、複数人での同時通話ができる機種なら主要拠点から一斉に各所へ連絡ができます。 登録局は、個人的なキャンプや登山といったアウトドアやレジャー活動でも使用されます。とくに山中などの大自然のなかでは携帯電話が圏外となり使用できない場合があるため、予期せぬトラブルに備えるには広範囲で連絡がとれる無線機が最適です。 デジタル簡易無線の申請・登録に関して 5W出力を上限とするデジタル簡易無線の免許局・登録局は、簡単な申請をするだけで利用可能です。 免許申請・登録申請は、総務省指定の申請用紙に利用者本人が必要事項を記入することで行えます。ジャパンエニックスでは、申請のサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。 なお免許・登録申請の有効期限は原則5年とされており、有効期限を過ぎる前に再免許・再登録をしなくてはいけません。 しかし350MHz帯および400MHz帯のアナログ簡易無線機を使用している場合は2024年12月1日以降に使用できなくなるため、デジタル簡易無線に切り替える必要があります。 免許申請の方法 デジタル簡易無線免許局の初回使用の際には、新設の免許申請を行います。また、増設や再免許などの際にも免許申請をしなくてはいけません。各種手続きは総務省電波利用電子申請・届出システムからの電子申請、あるいは書類申請のいずれかで行えます。 書類申請の場合、総務省のホームページから指定の提出書類をダウンロードしてください。必要事項を記入後、総合通信局へ郵送します。 無線局1局あたりの免許申請にかかる手数料は空中線電力、電子申請・書類申請などによって異なるので、必ず必要な金額を確認しましょう。 登録申請の方法 デジタル簡易無線登録局の初回使用の際は、無線機に同梱されている登録申請用紙で登録申請を行えます。 ご自身で登録申請を行う場合、登録申請書に必要事項を記入し、必要分の収入印紙を貼ってください。なお登録局には個別登録と包括登録があり、それぞれ収入印紙の金額が変わります。 管轄の総合通信局に郵送するのは必要事項の記入が完了した登録申請書、住所・氏名を記入して切手を貼った返信用封筒です。書類に不備がなければ15日ほどで登録状が交付されます。 包括登録の場合、登録状交付後は管轄の総合通信局に「包括登録に係る無線局の開設届出書」を15日以内に提出しなくてはいけません。 個別登録 個別登録では、1台ごとに無線機の登録を行います。個別登録によるデジタル簡易無線の使用には個別登録申請のうえ、無線局登録状の交付を受けることが必須事項です。 個別登録を書面申請する際、申請書に貼る収入印紙は2,300円となります。電子申請での手数料は1,700円です。 包括登録 包括登録では、2台以上の無線機を一括して登録手続きを行います。包括登録によるデジタル簡易無線の使用には包括登録申請を最初に行い、無線局登録状の交付を受け、開設届の届け出が必須です。 包括登録を書面申請する際、申請書に貼る収入印紙は2,900円となります。電子申請での手数料は2,150円です。 登録状を取得後、無線局を開設した日から15日以内に「包括登録に係る無線局の開設届」で、使用する無線機を届け出ることが定められています。包括登録申請を行っただけでは手続きが完了しないため、必ず総合通信局に開設届を提出しましょう。また、開設届に手数料はかかりません。 最初の開設届を提出した後に無線機を追加購入した際には、新たに使用する無線機の開設届を提出します。なお、その際に包括登録の申請は必要ありません。 登録せずに使用した場合の罰則 デジタル簡易無線の登録申請は、電波法という日本の法律で定められています。正式な登録手続きをせずにデジタル簡易無線を使用した場合、無線局の開設届出義務違反とみなされ、30万円以下の罰金を支払う必要があります。 まとめ デジタル簡易無線の魅力は、デジタルならではのクリアな音質と秘話性の高さです。デジタル簡易無線の無線局は免許局と登録局の2種類があるため、状況に応じて最適な無線機を選びましょう。 今後、簡易無線はデジタル通信方式が主流になっていくため、簡易無線デジタル化に際して準備が必要です。株式会社ジャパンエニックスでは、デジタル簡易無線をはじめとする各種無線機の販売、メンテナンス、レンタル事業を手がけています。 取扱無線機はメーカーや使用範囲、業種・用途別に選べるほど豊富で、導入事例も船や映画館、水族館、ブライダル施設と多彩です。 目的に合った無線機の選択が難しい場合、こちらにておすすめの無線機を距離別に15種類紹介しています。電話やオンライン相談、無線機の無料デモテストも予約できるため、お気軽にご相談ください。 お問い合わせはこちら
2024.05.01
無線機の利用中、ノイズが入ってしまいお困りではないでしょうか。ノイズが大きい場合、通信相手の音声がクリアに聞き取れず、連絡手段として適切に機能しない可能性があります。 本記事では、無線機の使用中に発生するノイズを抑える方法を解説します。本記事を通じて複数のノイズ対策を理解し、無線機での通信を快適に行いましょう。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.【無線機ノイズ対策】ノイズとは 1-1.種類1:自然ノイズ 1-2.種類2:人工ノイズ 2.【無線機ノイズ対策】考えられる原因 2-1.原因1:キャリアセンスによる影響 2-2.原因2:通信可能範囲を超えている 2-3.原因3:周囲の電波や電磁波による影響 2-4.原因4:無線機自体の不具合 3.無線機ノイズの対処法 3-1.対処法1:キャリアセンスによる影響の場合 3-2.対処法2:通信可能範囲を超えている場合 3-3.対処法3:使用用途にあわせた無線機を選択 4.まとめ 【無線機ノイズ対策】ノイズとは ノイズとは、本来の目的とは異なる電圧や電流、信号のことで、通信や電子機器の性能を低下させる要因になります。 ノイズの種類は多岐にわたり、利用される分野やアプリケーションによって異なります。具体的に、無線通信分野では電磁波の干渉が、スイッチング電源ではスイッチング時に発生するリンキングが代表的なノイズです。 ノイズには異なる呼び方が多く存在しており、たとえばトランジスタの基本ノイズのひとつである「1/fノイズ」は、フリッカーノイズやピンクノイズと呼ばれることもあります。サージとスパイクは過渡電圧ノイズの一種で、持続時間によって分類されています。 ノイズは基本的に不要なものであり、問題が発生した場合には排除や低減が求められます。しかし、ノイズの対策はその性質に依存するため、種類ごとに適切な対策を講じることが重要です。 信号伝送の場合、必要な信号とノイズの分離が難しいことも多いため、許容範囲内で対処することが求められます。 ノイズ対策の第一歩は、ノイズの種類と性質を理解することです。まず、ノイズには「自然ノイズ」と「人工ノイズ」があります。 簡単に説明すると、自然ノイズは自然界に存在するノイズで、宇宙からの電磁波や落雷によるものが含まれます。一方、人工ノイズは人間が作り出した電化製品などから発生するノイズです。 ノイズ対策を効果的に行うために、ノイズの種類と性質を正確に把握し、それぞれに応じた対策を理解する必要があります。ここからは、2種類のノイズの詳細を解説します。 種類1:自然ノイズ 自然ノイズとは、自然界に存在する電磁波や放射線などによるノイズです。代表的なものに、宇宙から降り注ぐ電磁波や放射線、落雷による雑音、太陽フレアが発生させる太陽雑音があります。 自然ノイズは無線通信に影響を与えることが多く、トランシーバー使用時に「ザー」というノイズが聞こえる場合は、自然ノイズが原因となっている可能性があります。 種類2:人工ノイズ 人工ノイズとは、人間が作り出した電化製品などから発生するノイズを指します。日常生活で馴染みのあるものでは、電子レンジ、テレビ、パソコン、スマートフォンなどが挙げられます。 たとえば、テレビにラジオを近づけると「ザー」というノイズが聞こえることがありますが、これはラジオがテレビからの人工ノイズの影響を受けているためです。ほかにも、Wi-Fi利用中に電子レンジを使用することにより、電子レンジの人工ノイズによってWi-Fiが不安定になる現象が挙げられます。 その他具体例として、テレビ内部のスイッチング電源や高速CPU、画像処理LSIなどから発生するスイッチングノイズや高速デジタル信号に起因するノイズなどが挙げられます。無線機も同様であり、日常的にこのような人工ノイズの影響を受けています。 【無線機ノイズ対策】考えられる原因 無線機の使用時に発生するノイズ対策をするために、まずはノイズが発生する原因について理解しなければなりません。ノイズが発生する主な原因は、以下のとおりです。 ● キャリアセンスによる影響 ● 通信可能範囲を超えている ● 周囲の電波や電磁波による影響 ● 無線機自体の不具合 いずれのパターンもノイズが発生しやすいため、ひとつずつ対策していきましょう。なお、使用している無線機によって特徴が異なり、すべてに該当するわけではないため、注意しましょう。 原因1:キャリアセンスによる影響 特定小電力無線や 簡易業務用無線の登録局では、混信を防ぐために「キャリアセンス機能」が備わっています。キャリアセンス機能とは、同じチャンネルがすでに使用されている場合、送信ボタンを押しても電波を送信しないようにするものです。 そのため、受信ランプが点灯しているときに送信しようとしても送信できません。これは電波法によって規定された措置であり、ほかの通信と干渉しないようにするためのものです。キャリアセンス機能があるため、混信せずに快適な無線通信を実現できています。 原因2:通信可能範囲を超えている 無線機には、種類によって通信可能範囲に限界があります。通信できる範囲の限界に近づくと、受信する電波が弱くなり、ノイズが発生しやすくなります。 無線機同士の距離が遠く離れると、ノイズの原因となるほかの電波や電磁波と接触する機会が増え、結果としてノイズが発生する確率が高まります。 とくに、障害物が多い市街地や都市部ではノイズが顕著になります。さらに屋内での使用時は、建物の構造や障害物による影響など、建物内の環境によっても大きく左右されます。 通信品質を維持するためには、トランシーバーの通信範囲を理解し、適切な距離で使用することが重要です。 原因3:周囲の電波や電磁波による影響 無線機の使用中でノイズが発生する原因のひとつに、周囲の電磁波やほかの電波の影響があります。これは「電波干渉」と呼ばれており、複数の電波が互いに干渉し合うことで通信品質が低下する現象です。 電波は、無線機だけでなく多種多様な電子機器で利用されているため、電波を使っている人が多い環境では電波干渉が起こりやすくなります。その結果、無線機の電波とほかの電波が衝突してノイズが生じます。 こうした電波干渉を避けるためには、周波数の変更や、干渉源から距離を取るなどの対策が必要です。 原因4:無線機自体の不具合 無線機の使用時にノイズが発生する場合は、必ず無線機自体の不具合も疑いましょう。電池の消耗や誤操作、アンテナやアクセサリ類のコネクタが外れているなど、基本的な不具合がノイズの一因として考えられます。 上記のポイントを確認しても問題が解決しない場合は、無線機本体の故障が原因である可能性もあります。その場合は、購入またはレンタルした販売店に問い合わせ、修理や交換などの対応を依頼しましょう。 無線機ノイズの対処法 無線機のノイズ対策は、ノイズの種類に応じて異なります。自然ノイズは、宇宙から降り注ぐ宇宙線や太陽フレアによって引き起こされるため、対処法が限られます。そのため、自然ノイズに対しては、影響の少ない場所へ移動する以外に効果的な方法はありません。 しかし、人工ノイズは人間が作り出した電化製品などから発生するため、比較的簡単に対処できます。ここからは、以下3つの原因で発生しているノイズへの対処法を解説します。 ● キャリアセンスによる影響の場合 ● 通信可能範囲を超えている場合 ● 使用用途にあわせた無線機を選択 ノイズの原因を特定し、必要な対策を講じることで、無線機の通信品質を向上させられます。 対処法1:キャリアセンスによる影響の場合 キャリアセンスによる混信防止の影響で送信できない場合、まずは周波数が空くのを待つことがひとつの方法です。しかし迅速に対応するためには、ほかの周波数に切り替えるのが有効です。 ほかの周波数を利用する際には、すでにチャンネルを使用している方がいるか確認し、応答がないことを確かめましょう。もし応答があれば、その周波数は他者が使用しているため、ほかの空き周波数を探さなければなりません。 このように確認を取ることで、混信を避けてスムーズな通信が可能となります。 対処法2:通信可能範囲を超えている場合 通信可能な距離を超えている場合は、中継器を導入するか、より出力の高い無線機に買い換えることで対処が可能です。 中継器を使用することで電波の到達範囲を広げ、遮蔽物を避けられます。出力の高い無線機に買い換えることで、通信範囲を拡大し、安定した通信を実現することが可能です。 上記の対策により、ノイズの問題を効果的に解消できます。 対処法3:使用用途にあわせた無線機を選択 無線機には多様な種類があり、使用用途に応じて適切なものを選ぶことが重要です。主な種類として、以下のものがあります。 ● 業務用無線機 ● IP無線機 ● 特定小電力トランシーバー ● 簡易業務用無線機 ● デジタルMCA無線機 業務用無線機は、警察や消防、公共機関などで利用される無線機です。最大で10~20km の広範囲で通信が可能で、公共性の高い用途に適しています。また、使用には免許や登録が必要です。 IP無線機は、携帯電話会社のデータ回線を利用して通信する無線機です。物理的な距離に関係なく通信が可能で、携帯キャリアのエリア内であればどこでも使用 できます。免許不要で、初期投資が少なく済むのが特徴です。 特定小電力トランシーバーは、電波の出力が小さく、通信距離が最大で200m程度 に限定されます。免許や資格が不要で手軽に使用できるため、アウトドアレジャーや小規模イベントで広く利用されています。 簡易業務用無線機は、1~5km の範囲での通信が可能です。手続きも簡単なため、さまざまな用途で利用されています。デジタル通信方式により、音質がクリアで秘匿性も高く、イベント会場や建設現場など使用されることが多いです。 デジタルMCA無線機は、中継局を介して広域通信を可能にする無線機です。日本全国で通信 ができるため、物流業界や自治体などで導入が進んでいます。低コストで広域通信が可能な点も魅力です。 無線機を選ぶ際には、使用する環境や目的に応じて最適な種類を選択することが重要です。その結果、通信品質が向上し、ノイズの問題を最小限に抑えられます。 まとめ 無線機の使用中に発生するノイズは、通信品質を低下させる要因です。ノイズ対策として、まずノイズの種類と発生原因を理解しましょう。 自然ノイズは宇宙線や太陽フレアによるものであり、対策が難しいため、影響の少ない場所への移動が対策として考えられます。一方、人工ノイズは電子機器から発生するため、原因となる機器の電源をオフにしたり、距離を取ったり、機器を買い替えたりすることで解消可能です。 どの無線機がふさわしいのか判断に迷う場合は、ジャパンエニックスへぜひ一度ご相談ください。無線機の購入はもちろん、レンタルも行っています。無線機のことであればお気軽にお問い合わせください。
2024.04.15
無線機を利用する際は、機種によっては免許が必要な場合と不要の場合があります。しかし、どのような無線機に免許が求められるのかを理解していない方は多いでしょう。 本記事では、免許不要で利用可能な無線機について説明します。免許を取得せずに利用できる無線機の種類に加え、免許不要な無線機の条件もあわせて解説します。免許不要の無線機をお探しの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.そもそも無線機とは 1-1.複数の通話方法がある 1-2.通信エリアの違い 2.無線機を使用するのに免許が必要な理由は? 3.免許が不要な無線機の条件は? 3-1.電波が微弱であること 3-2.小電力で特定の用途に使用する無線機であること 4.免許が不要な無線機の種類 4-1.特定小電力トランシーバー 4-2.IP無線機 5.まとめ そもそも無線機とは 無線機とは、音声通話やデータの送受信を行う装置です。無線通信は電波を利用して情報を伝達する技術で、警備員が使うトランシーバーやレストランのスタッフが使うインカムがその一例です。 無線機は業務内容や使用目的に応じて求められる機能が異なるため、適切な無線機を選択することで効果的に利用できます。無線機には、主に以下2つの機能に違いが存在します。 ● 複数の通話方法がある ● 通信エリアの違い ここからは、上記2つのポイントについて説明します。 複数の通話方法がある 無線機には複数の通話方法があり、一例として以下3つの通話方法が可能です。 ● 一斉通話 ● グループ通話 ● 優先通話 一斉通話は、同じネットワークにあるすべての無線機を対象に、一斉に音声を送信する機能です。1対1を基本とした携帯電話と比較すると、より素早く情報を共有できるため、大規模なイベントや災害時の緊急連絡の際に重宝します。 グループ通話は、同じネットワーク内の無線機をより細かく分類し、特定のコミュニティ内でのみ同時通話をおこなう機能です。 大規模な組織で無線機を運用する際、一斉通話だけでは効率的な運用が難しい場合があるためです。そのような場合に、指示系統ごとにグループ分けすることで、必要な情報を必要な方だけに届けられます。 優先通話は、無線機ごとに優先順位を設定できるIP無線機ならではの特徴的な通話モードです。 一般的な無線通話では、最初に通話ボタンを押した人が発言権を持ちますが、優先通話では、チームリーダーや重要な役割を持つ人の発言を優先的に伝えられます。大切な情報を迅速かつ確実に共有できるのが、優先通話の利点です。 無線機に備わっている複数の通話方法を使い分けることで、業務の効率化や情報共有に大いに役立ちます。無線機の導入を検討する際は、これらの通話機能を理解し、最適な運用方法を見つけることが重要です。 通信エリアの違い 無線機の種類は、通信エリアによって異なります。特定小電力無線機は、比較的短距離の通信に適しており、100〜300m の範囲で使用されることが多いです。 そのため、小規模なイベントや個人での利用に最適です。特定小電力無線機は価格が安価で、免許も不要なため、誰でも簡単に導入できます。 中距離の通信が可能な簡易業務用無線機は、1〜5km の範囲で使用可能です。特定小電力無線機より広いエリアでのコミュニケーションが必要な場合に役立ちます。そのため、建設現場や大規模なイベントなどでの使用が一般的です。 業務用無線機は、さらに広い10〜20km の通信範囲を持ち、信頼性の高い通信が求められる環境で使用されます。具体的には物流や警備業務、緊急サービスなどです。 MCA無線機は、30〜40km の長距離通信に対応しており、遠隔地間のコミュニケーションを必要とする場面で重宝されます。たとえば、遠隔地にある工場間の連絡や広範囲にわたるプロジェクトでの利用が挙げられます。 IP無線機は、携帯電話のデータ通信網を利用するため、全国どこでも通信が可能です。ほぼ携帯電話と同じ範囲で使用できるため、非常に広いエリアをカバーします。全国規模での移動が必要なトラックの運転手や、広大なエリアでの業務が必要なゴルフ場などで利用されています。 このように、無線機の通信エリアは機器の種類によって異なるため、使用目的に応じて最適な機器を選ぶことが重要です。各種無線機の特性を理解し、適切な環境で活用することで、効率的なコミュニケーションを実現できるでしょう。 無線機を使用するのに免許が必要な理由は? 無線機の使用に免許が必要な理由は、電波は有限な資源であり、無制限に利用できるものではないためです。無制限に使用すると、さまざまな電子機器が発する電波が干渉し合い、電波が枯渇するリスクがあります。 電波が枯渇すると、社会インフラに大きな影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを抑えるために、総務省の総合通信局が電波を管理し、免許制度を導入することで、電波の効率的な活用と干渉防止が図られているのです。 さらに、電波の効率的な活用を推進するため、2024年12月1日以降、350MHzおよび400MHz帯のアナログ無線機の使用が禁止されることが決定しています。規制により、電波の適正な管理と利用がしっかりと確保されていることが理解できるでしょう。 具体的には、1W以上の出力のある無線機を使う場合、総務省の総合通信局に免許を申請しなければなりません。免許は一度取得すれば終わりではなく、5年ごとの更新が義務付けられています。 免許を取得する際は、費用がかかることも理解しましょう。たとえば、1W以下の無線機の場合、電子申請で1台あたり2,550円、申請書で3,550円かかります。4Wまたは5Wの無線機の場合、電子申請で1台あたり3,050円、申請書で4,250円の支払いは必要です。 免許が不要な無線機の条件は? 先述のとおり、基本的に無線機を利用する場合は免許を取得する必要があります。しかし、以下の条件に該当する無線機の場合は、免許を取得することなく利用可能です。 ● 電波が微弱であること ● 小電力で特定の用途に使用する無線機であること それぞれの条件について解説します。 電波が微弱であること 免許が不要な無線機のひとつの条件として、発せられる電波が微弱であることが挙げられます。総務省令で定められた無線設備には、ラジコンのリモコンやワイヤレスマイクなどが含まれます。 電波は有限で貴重な資源であり、利用の際は適切な管理が必要です。しかし、極めて微弱な電波まで免許で規制すると、管理コストがかかり過ぎる可能性があります。そのため、微弱な電波を発する機器は、免許の対象外とされています。 つまり、電波が微弱な無線機の理由に免許が不要な理由は、国や利用者にとって合理的で効率的な電波利用を可能にするためです。 小電力で特定の用途に使用する無線機であること 免許が不要な無線機の条件には、小電力で特定の用途に使用されることが含まれます。具体的には、以下の用途が該当します。 ● コードレス電話 ● 小電力セキュリティシステム ● 小電力データ通信システム ● デジタルコードレス電話 ● PHSの陸上移動局 ● 狭域通信システム(DSRC)の陸上移動局 ● ワイヤレスカードシステム ● 特定小電力無線局 上記の用途に該当する無線機のうち、以下の条件をすべて満たす場合は、免許不要で利用可能です。 ● 空中線電力が1W以下であること ● 総務省令で定められた電波の型式および周波数を使用すること ● 呼出符号や呼出信号を自動で送受信する機能や混信防止機能を備えていること ● ほかの無線局の運用に妨害を与えないこと ● 技術基準適合証明を受けた無線設備であること これらの条件を満たすことで、免許不要で安全に無線機を利用できます。 免許が不要な無線機の種類 免許が不要な無線機の条件を理解しても、具体的にどの無線機を使うべきなのかが見えてこない人もいるかもしれません。そこで、免許が不要な2種類の無線機を紹介します。 ● 特定小電力トランシーバー ● IP無線機 上記2種類の無線機であれば、免許を取得せずに利用できるため、すぐに利用する場合は購入を検討する価値があります。 特定小電力トランシーバー 特定小電力トランシーバーは、通信距離が比較的短い無線機です。送信出力が10mW 以下と非常に低いため、ほかの通信機器への干渉がほとんどありません。そのため、購入後すぐに使用できるのが利点です。 特定小電力トランシーバーの通信距離は、周囲に障害物がない場合で200~300m程度 です。一方、建物や遮蔽物の多い場所で使用すると、通信距離は100m程度 に減少します。…
2024.03.27
業務用に無線を利用する際は、免許局か登録局の申請が必要です。申請の手順はそれぞれ異なりますが、似ている部分もあるため区別がつきにくいケースもあるでしょう。 この記事では、免許局と登録局の申請手続きの手順について解説しています。ふたつの違いに焦点をあてながら、申請書の記載内容や注意事項についてくわしく紹介しています。免許局と登録局の違いについて理解したい、手続きの流れについて把握したいという方は、ぜひ一読ください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.免許局と登録局 1-1.免許局とは 1-2.登録局とは 2.無線局免許の申請手順 2-1.申請 2-2.審査 2-3.予備免許 2-4.検査 2-5.交付 3.無線局登録申請の手続き 3-1.申請 3-2.審査 3-3.登録 3-4.交付 3-5.届け出 4.免許・登録が不要な無線機 4-1.特定小電力トランシーバー 4-2.IP無線機 5.再免許申請について 5-1.再免許の日まで旧免許状は有効 5-2.再免許申請は電子申請もできる 5-3.電波利用料の納付 6.まとめ 免許局と登録局 免許局と登録局の違いを知れば、業務内容や利用用途に合った無線機が選べます。以下で、免許局と登録局の違いについて解説します。 免許局とは 免許局とは、総務省の許可が必要な無線機です。電波には限りがあるため、自由な利用を許可してしまうと混線してしまい、使用可能な電波がなくなってしまう可能性があります。 そこで、無線機1台ごとに電波をわりあて、許可証を出すことで、国が電波の利用を制限または把握することとなりました。免許とは総務大臣の許可証のことをいいます。 免許局が登録局と違う点は、法人などの団体のみの使用に限られる点と、1台につき1つの免許が必要な点、他の団体に貸し出しが出来ない点です。 チャンネル数は登録局の方が多いですが、免許局は法人や団体の使用に特化した無線機のため、その分使用者の母数が減り、結果的に混信するリスクを減らせます。また、ほかの法人や個人にレンタルはできないので注意しましょう。 登録局とは 登録局とは免許が必要ない無線機です。登録申請と開設の届け出のみで、無線機が利用できます。 登録局は免許局とは異なり、事前審査が大幅に簡略化されているのが特徴です。免許状の代わりに登録状が発行されます。 業務使用以外にもレジャーの使用も認められており、他人へのレンタルも可能です。また免許局と異なるのが、キャリアセンスの搭載の義務化です。 キャリアセンスとは、同じチャンネルを使用している無線機の存在が確認された場合に、発信がストップされる仕組みです。発信時にほかの同一周波数のチャンネルの使用を確認した場合は、そのチャンネルは使用できません。混線や干渉を防ぐためにもうけられています。 無線局免許の申請手順 無線局免許を取得するためには総務省総合通信局に申請を行う必要があります。 お手続きや免許管理は慣れない方には難しい箇所もございますので、ジャパンエニックスでの免許の申請サポートサービスもございます。お気軽にご相談ください。 免許サポートについて:http://jenix.5blocks.jp/support/license/ 以下で、お客様だけで申請する無線局免許の申請手順について解説します。 申請 まずは総務省総合通信局あてに無線局免許申請書を提出します。申請の際には無線設備の設置位置、開設の目的、通信の相手方および通信事項、希望する周波数、無線局の詳細な情報を記載した無線局事項書および工事設計書が必要です。 申請用紙は総務省のホームページからダウンロードできます。また書類申請以外にも、平成16年から電子申請も可能です。どちらか都合のよい方法で申請してください。 また申請時には、無線機1台ずつに対して申込用紙へ収入印紙を貼り付けるため、印紙代が必要です。印紙代は書類申請と電子申請とで料金が異なります。詳しくは総務省のホームページで確認してください。 審査 総務省が申請書を受け付ければ審査がはじまります。審査内容は以下のものです。 ・無線局開設工事が電波法の第3章で定めている技術基準に合うこと ・周波数のわりあてが可能であること。 ・無線での業務を維持できるような財政的基盤と技術的な能力があること 電波法とは、有限なものである電波を公平または効率よく利用するために定められた法律です。無線局の免許や登録、無線従事者への規制などが書かれています。 予備免許 審査に合格すると予備免許が与えられます。ただし、予備免許はあくまでも仮免許と考えてください。 予備免許は実際に運用するまでの調整に使用します。設備工事や試験電波を発射する際に活用します。ただし、試験電波を実施する際は、予備免許のほかにも試験電波発射の届け出が必要です。 また予備免許では、申請者に対して以下の部分を指定して無線利用の許可がおります。指定された範囲内でしか利用できないため注意しましょう。 ・工事落成の期限 ・電波の型式と周波数 ・呼出符号(無線局を判別するためにわりあてられた識別信号) ・空中線電力(アンテナに発射する電波の力) ・無線運用時に電波を発射できる許容時間 検査 予備免許を取得して無線設備の工事が完了したら、落成検査を受けます。落成検査は各総合通信局に落成届を提出することで受けられる検査です。 落成検査の検査項目には、無線設備、無線従事者の資格員数と時計、書類があります。落成検査は、登録検査等事業者制度を使うと一部の検査の省略も可能です。ただし、代理業者に申請や点検などの手続きを委任しても、管理者または無線従事者は審査に立ち会わなければなりません。 交付 申請書類に不備がなければ免許状が交付されます。免許状には有効期限があるため、注意しましょう。 無線局登録申請の手続き 免許局が事前チェック制でしたが、無線局は事後チェック制の手続きとなっています。そのため、免許局よりも手続きが簡略化されています。以下で、無線局登録申請の手続きについて解説します。 また免許の登録に関しても、ジャパンエニックスでの免許の登録サポートサービスがございます。お気軽にご相談ください。 免許サポートについて:http://jenix.5blocks.jp/support/license/ 申請 まずは総務省へ申請書を提出します。申請書には代表者名、無線設備の規格や設置場所、周波数と空中線電力を記載します。 ほかの免許局との混線を防ぐ措置にかかわる契約を締結している場合は、その契約を記載した書類、無線設備の工事設計も添付する必要があります。無線設備の設置場所(移動する無線局なら、その移動範囲または常設場所)無線設備の工事設計などは、無線局を開設した後に届け出ることになります。 提出先は、無線設備を設置する場所(移動する無線局なら、その移動範囲)の担当先の総合通信局または沖縄総合通信事務所です。書類申請以外にも電子申請も可能です。 審査 審査は各総合通信局または沖縄総合通信事務所のどちらか一方で行われます。審査の内容は以下のとおりです。 ・無線設備を設置する場所(移動する無線局なら、その移動範囲)が総務省令で定めている範囲内にあること ・無線機を2台以上一括で登録申請する場合は、無線設備を設置する場所(移動する無線局なら、その移動範囲)が総務省令で定めている範囲内にあること ・重大となる部分について虚偽の報告をしない、また重大となる部分の記載をはぶかないこと 登録 審査が終わると登録が行われます。登録局の場合は、免許局のような落成検査はありません。仮免許の交付はなく、定期検査もありません。登録のスピード感が異なるのが特徴です。 交付 登録が完了すると登録状が交付されます。この登録状は有効期限があり、登録日から5年です。 しかし、登録申請者が5年未満の有効期限を希望した場合や、周波数わりあて計画で使用年数が5年未満の場合は有効期限が異なります。周波数わりあて計画とは、総務大臣が公表しているわりあてが可能な周波数の表です。 届け出 2台以上の無線機の登録を一括で行った場合は、無線局を開設後に届け出をしなければなりません。無線局を開設してから15日以内に、届け出書を無線設備の設置場所(移動する無線局なら、その移動範囲)を担当する総合通信局または沖縄総合通信事務所に提出が必要です。 免許・登録が不要な無線機 免許や登録が必要な無線機は、申請作業や手数料の支払いなど、手続きに手間と時間がかかります。一方、免許や登録が不要な無線機なら申請手続きは必要なく、入手後そのまま利用できます。以下で免許や登録が必要のない無線機、特定小電力トランシーバーとIP無線機を紹介します。 特定小電力トランシーバー 特定小電力トランシーバーは、相手に向かって直接電波を飛ばして通信できる無線機です。送信出力が1Wを超えると、ほかの無線機に影響を与えてしまう可能性があるため、免許や登録が必要です。 送信出力が0.01W以下と出力が低い特定小電力トランシーバーは、手間がかかる申請作業が必要ないため、気軽に無線機を導入したい方にとってメリットが大きいといえます。 通信できる距離は短く、ビルや壁などの電波をさえぎるものがなければ200〜500m以内なら通信が可能です。一方、フロアを複数階にまたいで利用する場合やビルの密集地など、電波をさえぎるものがあると、通信範囲は100m程度になります。 そのため、特定小電力トランシーバーは、電波を遮断するものがない場所での利用が向いています。たとえば屋外や同じフロア内での使用です。 毎月の利用料が発生せず、無線機の価格も比較的おさえられるため、個人店での利用が進んでいます。中継機を使用すれば、1,000m程度まで距離がのびますが、なかには中継機に対応できないトランシーバーもあるため、購入時は入念な確認が必要です。 IP無線機 IP無線機は携帯電話の通信網を使用して通話する無線機です。通信キャリアと契約する必要があるため、毎月の通信料が発生します。しかし料金は固定のため、通信量を気にして利用を控える必要はありません。 携帯電話と同じ感覚で使用できるため、操作時に手間取らず、違和感が少ないのがメリットです。小型で携帯しやすいので、店舗や災害現場などの機動性が求められる現場での使用に向いています。 またIP無線機はキャリアの電波を使用するため、全国で使用できるという特徴があります。大きな大会では、看護師や医者などの医療従事者、観客の誘導員、受付スタッフなど、さまざまな役割を持った方が100人以上かかわっている現場もあり、迅速な情報共有が大切です。 IP無線機ならチャンネル数も多いので、混線のリスクを減らせながら、タイムラグなく通話できます。障害物の影響がないため、建物の密集地や階層をまたいでの利用も可能です。ビルの警備や地域のイベントの利用に最適です。 再免許申請について 無線局の免許の有効期限は5年です。継続利用を検討している場合、免許の有効期限が満了となる前に、再免許申請してふたたび免許証を取得しなければなりません。 ジャパンエニックスのお客様の免許情報は、専門のチームが免許管理データシステムにて大切に管理しています。忘れがちな再免許更新についても、事前に更新のご案内をお送りいたしますので、再免許についてご相談したい事があれば、ジャパンエニックスまでご連絡ください。 再免許管理について:http://jenix.5blocks.jp/support/license/administration/ 再免許の日まで旧免許状は有効 再免許の日まで旧免許状は有効です。ただし、再免許の申請(簡易業務用無線局の免許局)は、有効期限の3か月以上前に行わなければなりません。免許の更新は有効期限日から6か月以上前は更新ができないため、有効期限から3〜6か月以内に行うようにしましょう。 再免許申請は電子申請もできる 免許申請時と同じく、総務省は再免許申請でも電子申請を受け付けています。…
2024.08.19
作業が膨大で時間の捻出が大変な介護業務の負担を少しでも減らしたいと思いませんか。近年は介護施設でも、業務を効率化するためにICT化が進められており、そのひとつがインカムの導入です。 しかし、インカムの導入には費用がかかります。そのため、費用対効果はどれくらいか、気になる方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、介護施設にインカムを導入するメリットとデメリットを紹介します。導入を成功させるためのポイントも解説していますので参考にしてください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.介護施設においてインカム導入がもたらすメリットとは? 1-1.迅速かつ効率的なコミュニケーションが可能 1-2.業務の効率化と無駄の削減 1-3.新人教育やトレーニングの強化 1-4.ハンズフリーな操作で作業効率を向上 2.介護施設におけるインカム導入に潜むデメリット 2-1.導入費用の負担 2-2.維持管理費用の高さ 2-3.衛生面の問題 2-4.充電の必要性 2-5.業務の妨げとなる可能性 2-6.コミュニケーションエラーのリスク 3.介護施設でインカム導入を成功させるためのポイント 3-1.インカムの導入はゴールではない 3-2.インカム導入の優先順位を明確化する 3-3.インカム導入後も持続的な改善と適応を行う 4.介護施設でのインカム導入に利用できる補助金制度 4-1.ICT導入支援事業とは 4-2.補助金の対象 4-3.補助条件と要件 4-4.申請方法と期限 5.まとめ 介護施設においてインカム導入がもたらすメリットとは? インカム導入は、介護施設でも役立つアイテムです。インカムを導入することで、業務効率を上げるだけでなく、内容が多岐にわたる介護業務の負担を軽減できます。 迅速かつ効率的なコミュニケーションが可能 スタッフへの共有は、インカムによって迅速な伝達が可能です。介護現場では、スタッフ個人対個人のコミュニケーションよりも、スタッフ全員に伝達事項などを共有したいケースが多々あります。 コミュニケーションツールとしてPHSを使用している現場も多いですが、PHSは一人ずつ個別に連絡を入れなければいけません。そのため、スタッフ数が多い現場の場合、全員に周知されるまでに時間を要します。 しかし、インカムは複数人が同時に受信できるため、ひとりからの発信をインカム所有者が同時に聞き取ることが可能です。よって、共有事項をひとりずつ伝える必要がなくなります。 このように、インカムを導入することで効率的なコミュニケーションが可能となります。ほかの作業に充てる時間を捻出できるため、介護の質を高めることにもつながります。 業務の効率化と無駄の削減 介護現場では、不特定多数のスタッフに呼びかけたいケースも多く、助けが必要な場合や部屋の使用状況などを確認したい場合に、直接スタッフを呼びに行ったり状況を確認しに行ったりしなければなりません。 インカムで情報を発信することで、スタッフ全体に呼びかけられるため、自分が動かなくても呼びかけによって手の空いているスタッフが駆けつけられます。 また、部屋を使用しているスタッフが使用終了後に事後アナウンスする、近くのスタッフが状況確認して結果を報告するなどインカムで連携をとると、無駄に足を運ぶ必要もありません。 このように、インカムがあると移動範囲を減らせるため、ほかの作業をしながら次の作業が確認できる、スタッフを探し回る必要もないなど、スタッフの負担を軽減できます。 新人教育やトレーニングの強化 新人教育でも、インカムは役に立ちます。忙しい介護施設の現場では、新人を常にそばでサポートするのが困難なシチュエーションも想定できます。先輩が近くにいないといった状況は、新人スタッフの心理的負担を大きくします。 こうした環境であっても、インカムがあればすぐに指導者が指示できます。また、いつでも新人スタッフがほかのスタッフとつながれることで安心感が生まれ、離職率の低下が期待できます。 インカムはほかのスタッフ同士の会話も聞けるため、インカムを通して業務全体の流れも習得でき、新人スタッフの教育ツールにもなります。 ハンズフリーな操作で作業効率を向上 インカムやトランシーバーは業務を妨げないところが魅力です。施設によってはトランシーバー本体のみを使用しているところもありますが、本体から発信する場合、口元にかまえて喋る必要があるため発信時は作業の手を止めなければなりません。 しかし、ヘッドフォンやマイクを接続していると、ボタンひとつ押すだけで、作業している手を止めることなく発信できます。常に手を動かしている介護施設現場では、非常に便利なツールです。 介護施設におけるインカム導入に潜むデメリット 仕事の作業効率化が期待できる便利なインカムですが、介護施設で使用するには、以下のようなデメリットもあります。 導入費用の負担 インカムを導入するにあたって、導入費用がデメリットとして挙げられます。トランシーバー型のインカムの場合、本体の費用は一台あたり5,000円〜60,000円程度かかります。導入台数にもよりますが稼働スタッフ全員に持たせるとなると、決して安くはありません。 また、インカムの寿命は機種や使用頻度によっても異なりますが、業務用無線機であれば約7年と言われています。よって、インカムの使用を始めると、7年に1度ほど買い換えなければならないため、コンスタントに本体費用が必要です。 維持管理費用の高さ インカムが簡易業務用無線機なら5年毎に免許登録手数料、IP無線機なら通信料がかかるなど、本体以外の費用も必要です。 また、故障すると修理費用がかかります。このように、インカムの導入は、導入費用以外にも維持管理費用も考慮しておくことが重要です。 衛生面の問題 数台のインカムを共有して使用する場合、イヤホンやマイクを毎回使用後に消毒していても、スタッフによっては共有することに抵抗感があることもあります。 衛生面に配慮するのであれば、付属品はひとりにひとつ配布するのがおすすめです。費用はかかってしまいますが、インカムの利便性を考えると必要経費として妥当です。 充電の必要性 インカムは定期的に充電が必要です。とくに24時間体制の介護施設の現場では、こまめに充電しなければなりません。状況によっては充電が追いつかないため、替えの本体やバッテリーを購入しておくことも必要となります。 また、充電する頻度が多いとバッテリーの劣化が早まるため、再購入を必要とする時期も早まります。そのほか、充電するための保管場所の確保が必要など、充電のために環境を整えることも必要です。 業務の妨げとなる可能性 基本的に、介護施設ではイヤホンマイクをジャックに挿して使うため、コードが作業の妨げになることがあります。 コードが服の裾に引っかかったり、身の回りのものに絡まったりするだけでなく、利用者の体や車椅子などに引っかかると事故につながる可能性もあります。そのため、毎回制服の下にコードを通すなどの対策が必要です。 また、長時間イヤホンを装着していると耳が痛くなるといった不快感によって負担がかかることも考えられます。 ※イヤホンの装着による耳の痛みにお悩みの方は、下記のコラムもご参照下さい。 ▶インカムを使用して耳が痛い方へ!痛くなる原因と対処法を解説 コミュニケーションエラーのリスク インカムは機種によっては、壁など電波を遮るものがあると、会話が聞き取りづらくなります。そのため、異なる階同士やいくつも部屋が離れた場所での会話がクリアに届かず、誤って解釈してしまうことで引き起こされるトラブルも想定できます。 また、スタッフ数が多い施設では、全員がインカムを持てないこともあるため、スタッフによって情報量が異なり、コミュニケーションエラーの発生も考えられます。 インカムが稼働スタッフ全員に配布できない場合は、情報伝達をする際のルールを作るなどの対策が必要です。 介護施設でインカム導入を成功させるためのポイント 介護施設でのインカム導入を成功させるには、以下のポイントを押さえて、インカムのメリットを活かして使用しましょう。 インカムの導入はゴールではない インカムの導入は、介護業務を効率化させるための手段であって、ゴールではありません。使用環境や状況によって活用方法はさまざまです。 導入すればすべてが円滑になるというわけではないため、導入をゴールとしてしまうと課題ができても改善できず、インカムを最大限に活かせません。 そのため、インカム導入後は導入によって得られた効果や問題箇所を明確にし、改善と運用を繰り返すことが大切です。繰り返すことによって施設にとって有効な使い方が確立でき、マニュアル化できます。 インカム導入の優先順位を明確化する インカム導入によって改善したい点の優先順位を明確にしましょう。インカム導入を検討する目的は、施設によってさまざまです。 導入する目的によっては、一度にすべてを改善させることが困難な場合もあります。しかし、予算や手間の関係上無理に計画を実行すると、問題点が改善されずに現場のスタッフの混乱を招いてしまいます。その結果、インカム導入自体が失敗に終わることも少なくありません。 インカムを導入する場合は目的の優先順位をつけ、まずは早急に改善が必要な箇所から取り入れることが重要です。 インカム導入後も持続的な改善と適応を行う インカム導入に一定の効果が得られたとしても、適宜改善に取り組むことで、さらなる効果も期待できます。 万が一、導入したインカムが現場に定着しなかった場合、使用用途に合わせた機種選びができていない可能性もあるため、新たに購入を検討する必要もあります。 小規模な建物内で使用するなら特定小電力トランシーバーが適しています。特定小電力トランシーバーは資格や免許、登録申請などが不要です。 小型タイプのため持ち運びやすく、制服のポケットにも十分おさまります。女性でも持ち運びしやすいほど重量は軽いため、施設内を動き回っても邪魔になりにくいタイプです。 また、購入価格もリーズナブルで維持費もほとんど必要ありません。さらにバッテリーの消費が少ないため、ほかのタイプよりも充電の負担を減らせます。ただし、通信可能距離の最大は500mほどであり、障害物に弱いところを理解しておきましょう。 屋外での作業や大型の介護施設での使用など、広範囲で使用する可能性がある場合、簡易業務用無線機がおすすめです。簡易業務用無線機なら、最大5kmの通信範囲をカバーでき、屋外でも使用できます。 しかし、特定小電力トランシーバーよりもサイズが大きく、業務中に持ち物が多い場合、負担となる可能性があります。また、利用に資格は必要ありませんが免許か登録申請が必要となり、さらに5年ごとの更新が必要です。 介護施設でのインカム導入に利用できる補助金制度 インカムを導入するには高額な費用がかかりますが、補助金制度を利用すれば、導入費用を抑えられます。インカム導入費用が対象となる「ICT導入支援事業」の詳細を紹介します。 ICT導入支援事業とは ICT導入支援事業とは、厚生労働省が2019年から実施している補助金制度です。この事業を利用すると、介護業務をICT化するために必要なツールの購入に対して、一部補助金が支給されます。 2024年度の厚生労働省の予算案では「介護テクノロジー導入支援事業」として、発展的な見直しのために、拡充された内容が公表されました。 補助金の対象 ICT導入支援事業の補助金対象となるICT機器は以下の通りです。 インカム Wi-Fi機器 タブレット端末 介護ソフト クラウドサービス 業務効率化に必要なバックオフィスソフト このように、介護業務で使用する機器だけでなく、ソフトウェアも対象になります。また、介護ロボットやICTリテラシー習得に必要な経費も対象です。 補助率は50〜75%程度で、都道府県の裁量により決定されます。また、職員数1~10人は100万円、11〜20人は160万円、21〜30人は200万円といったように、職員数によって上限が設定されています。該当する自治体ではどの程度の補助が受けられるか、事前に確認する必要があります。 補助条件と要件 必須の要件は「介護ロボットのパッケージ導入モデル、ガイドライン等を参考に、課題を抽出し、生産性向上に資する取り組みの計画を提出すること」となっています。さらに、補助要件も各自治体によってそれぞれ定められています。 ケアプラン連携標準仕様に対応していること 記録・情報共有・請求の各業務が転記不要であること 入退院時情報標準仕様、看護情報標準仕様を実装しているもの 財務諸表のCSV出力機能を有するもの…
2023.12.15
インカムとは、イヤホン・マイクと無線機を使用して遠隔地にいる相手と会話をするための通信システムです。電話と異なり、相手への呼び出しなしで直に音声が届けられるため、即時性が求められる現場で大きな力を発揮します。 今回は、そんなインカムを飲食店に導入するメリットをご紹介します。また、飲食店にインカムを導入するとどのような場面で役に立つのか、そして導入するにあたって気をつけるべきポイントにも一緒に取り上げます。 インカムの導入を検討する際は、ぜひ参考にしてください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.インカムを飲食店で導入するメリット 1-1.メリット1:店舗内で連携しやすくなる 1-2.メリット2:併設している店舗とも連携できる 2.インカムを飲食店で導入した場合の用途 2-1.用途1:お客様のご案内 2-2.用途2:オーダーの伝達 2-3.用途3:料理の受け渡し 2-4.用途4:重要事項の伝達 3.飲食店におすすめのインカム 3-1.UBZ-LS20 3-2.FTH-314 3-3.UBZ-M31E 3-4.IC-DPR4C PLUS 3-5.Withcall Biz 4.飲食店でおすすめのインカムの付け方 5.インカムを飲食店で導入する場合の注意点 6.まとめ インカムを飲食店で導入するメリット 現在さまざまな分野で採用されているインカムですが、飲食店に導入する場合どのようなメリットがあるのでしょうか。主な利点について順番にチェックしていきましょう。 メリット1:店舗内で連携しやすくなる 飲食店でインカムを導入すると、店舗内のスタッフ同士で連携が取りやすくなります。飲食店のスタッフは、主にホールとキッチンに分かれて作業をするのが一般的です。 それぞれの作業現場が異なるため、お互いの現在の状況がわからず、効率的に業務を進められない場合があります。たとえば、限定販売のメニューが売り切れているにもかかわらずオーダーを取ってしまう、 料理の完成に気づかずお客様を長時間待たせてしまうなどです。 これらのトラブルは、とくにお客様が増えるランチタイムやディナータイムになると発生しがちです。結果、お客様の満足度が下がってしまい、店舗全体の収益にも大きな影響が出てしまいます。 しかし、インカムを導入すればいつでも業務連絡ができるため、オーダーミスを減らし、店舗全体の業務効率を向上させることが可能です。また、緊急時の連絡もスムーズにできるため、トラブルや事故も未然に防げるでしょう。 メリット2:併設している店舗とも連携できる 併設している店舗とも連携が取れる点も、インカムを飲食店に導入する大きなメリットです。昨今は、複数の店舗を併設している飲食店も少なくありません。 それぞれの店舗が異なるサービスや商品を提供すると、お客様の来店機会を増やせます。また、お互いの店に足を運んでくれたお客様の情報を共有すれば、より質の高いマーケティングが行えるでしょう。 しかし、連携が上手くできなければ店舗のサービスの質が低下し、お客様が離れる可能性もあります。インカムを導入すれば店舗同士の連携が取りやすくなり、サービスの向上のみならず、店舗間の信頼構築の役にも立つでしょう。 インカムを飲食店で導入した場合の用途 インカムを導入した場合、どのような場面で使用できるのでしょうか。具体的なインカムの活用シーンをご紹介します。 用途1:お客様のご案内 インカムはお客様を席まで案内する際に役立ちます。お客様が来店したときスタッフは、来店したのは何人か、空いているテーブルはどれか素早く把握して案内しなければなりませんが、1名ですべてをこなすのは決して簡単ではありません。 インカムなら、最初にお客様を出迎えたスタッフが来店人数を共有し、ホールで待機しているスタッフが空いている席の情報を連携すれば、スムーズにお客様を案内できます。 また、スタッフの手が空いていない場合はほかのスタッフにヘルプを頼みやすい点もインカムの大きな利点です。 用途2:オーダーの伝達 インカムがあればオーダーの伝達もしやすいです。従来の口頭形式の注文では、お客様のオーダーを取ったら一度ホールからキッチンまで移動し、改めて注文を伝える必要がありました。 しかしインカムがあれば、その場で直接キッチンのスタッフに注文を伝えられるため、全体の作業をスムーズに進められます。 また、料理の提供状況をお客様に尋ねられた際に、その場でキッチンに尋ねられる点もインカムの強みです。迅速な対応はお客様の満足度向上にもつながります。 用途3:料理の受け渡し インカムを導入すれば料理の受け渡しもスムーズに行えます。飲食店において、オーダーを受けてから料理をサーブするまでの時間は早いことが理想です。 しかし、ホールとキッチンそれぞれの連携が上手くいっていない店舗では、料理が完成してもホールのスタッフが気づけず、お客様を長時間待たせてしまうケースも発生しています。 インカムを使用すれば、ホールのスタッフにすぐに連絡ができるため、素早い料理の提供が可能です。また、オーダーミスが発生した場合も、情報を共有することで迅速にミスをカバーできます。 用途4:重要事項の伝達 インカムによって、スタッフ間で共有すべき重要事項の伝達もスムーズに実施できます。たとえば、オーダーの際にお客様からアレルギーの有無について伝えられる場合がありますが、 情報伝達がスムーズに行われなければ大きなトラブルに発展する可能性もあるでしょう。 インカムを使用すれば、その場ですべてのスタッフに情報を共有できるため、情報の伝達漏れを防ぐことができます。ミスを減らせれば店舗全体の信頼度が高まるだけでなく、スタッフの精神的な負担も減らせるでしょう。 飲食店におすすめのインカム 現在ではさまざまなメーカーからインカムが販売されていますが、そのなかから飲食店におすすめの商品をいくつかピックアップしてご紹介します。インカムを選ぶ際は、ぜひ参考にしてください。 以下の商品は、いずれも株式会社ジャパンエニックスで取り扱っているものばかりです。興味を持った方は、ぜひ公式サイトからお問い合わせください。 UBZ-LS20 UBZ-LS20は、株式会社ケンウッドから販売されているトランシーバーです。国内外で広く愛用されているUBZ-Lシリーズの最新機種で、飲食店でも使用されています。 単三アルカリ電池3本で最大100時間運用可能、防塵防水性もあるため水はねが発生する現場でも安心です。また、ホワイトバックライトを採用しており、夜間の視認性が向上しています。 本体のキー表示もシンプルのため、過去にインカムを使用したことがない初心者でも問題なく使いこなせるでしょう。 ▶UBZ-LS20について、こちらからさらに詳しくご覧いただけます。 FTH-314 FTH-314はスタンダードから販売されているトランシーバーです。本体は手のひらにすっぽりと収まるサイズで、扱いやすさに定評があります。 雨天や粉塵が舞う環境でも使用可能な耐久性も兼ね備えており、飲食店はもちろん、建設現場でも重宝されている機種です。 単三アルカリ電池1本で30時間運用可能なため、急な電池切れにも対応しやすい点もFTH-314の特徴といえます。オプションのアンテナバンドも5色展開されており、個人やチームの識別におすすめです。 ▶FTH-314について、こちらからさらに詳しくご覧いただけます。 UBZ-M31E UBZ-M31Eは、ケンウッドから販売されている抗菌、抗ウイルス性のトランシーバーです。外部スピーカーとの接続が容易のため、厨房など騒がしい場所にいてイヤホンをつけていない調理スタッフにも、即座に情報伝達が行えます。 本体のデザインも優れており、飲食店の制服にも自然にマッチします。本体の色はフォーマルな印象を与えるブラック、華やかさを演出できるシャンパンゴールド、そして屋外などのイベントでも目立つイエローの3色から選択可能です。 ▶UBZ-M31Eについて、こちらからさらに詳しくご覧いただけます。 IC-DPR4C PLUS IC-DPR4C PLUSは、アイコムから販売されているトランシーバーです。従来のトランシーバーよりも電波の飛びがよいのが特徴で、広い空間でも快適な通信ができます。 内蔵スピーカーは1000mW以上の高出力を実現しており、騒がしいエリアでも安心して利用できる点も魅力です。 出力は強いですが、本体のサイズはコンパクトです。そのため、飲食店で利用する場合も邪魔になることはないでしょう。/p> ▶IC-DPR4C PLUSについて、こちらからさらに詳しくご覧いただけます。 Withcall Biz Withcall Bizは、アイコムから販売されている圧倒的な機動力と通信範囲が魅力のトランシーバーです。 auのLTE回線を経由した無線機のため、携帯電話通信網のエリアカバー内であれば地下を含む全国どこでも運用できます。飲食店が全国にまたがる場合も、店舗同士で在庫確認など簡単に通信が可能です。 音声はノイズの発生もほとんどなく、使用感は快適です。飲食店以外でも、ホテルや輸送関連の業種でも採用された実績を誇ります。 また、付属の卓上充電器であるBC-249は最大4台まで連結可能なため、対応するACアダプタとの併用で複数台の同時充電も可能です。 ▶Withcall Bizについて、こちらからさらに詳しくご覧いただけます。 飲食店でおすすめのインカムの付け方 インカムの取り付け方はさまざまですが、飲食店の場合ホールやキッチンを行き来するため、小回りがききやすい付け方を心掛けましょう。たとえば、インカムを使用するときはコードが邪魔になるケースが多いです。 その場合は、イヤホンクリップを使用してコードの長さを調整したり、8の字巻きと呼ばれる方法でコードをまとめたりしましょう。 インカムを飲食店で導入する場合の注意点 インカムの導入はさまざまなメリットを飲食店にもたらしますが、もちろん注意点も存在します。たとえば、インカムの通話に集中してしまうとお客様の呼びかけに気づけない可能性もあるため、常に周囲に気を配りましょう。 また、インカムの導入が有効に機能するのは、30人以上のお客様を収容できる規模の店舗です。それ以下の規模のお店では、インカムのポテンシャルを十分に発揮できない可能性があります。 まとめ 以上、インカムを飲食店に導入するメリットとおすすめの機種などについて取り上げました。 飲食店におけるインカムの導入にはさまざまな利点が存在しますが、考慮すべき注意点もあります。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、インカムの導入を検討しましょう。 株式会社ジャパンエニックスでは、多種多様なインカムを取り揃えています。インカムの購入はもちろん、レンタルや無料デモンストレーションも実施しているため、興味を持った方はぜひ公式サイトからお問い合わせください。 お問い合わせはこちら
2023.12.05
業務でインカムを使用しているときに、スタッフから「相手が何を言っているかわからない」という声があがってくるケースがあります。この記事では、インカムを使用した通信で相手の声が聞き取りづらくなる原因と、それに対する解決策を紹介しています。 「インカムで何を言っているか分からない」という問題が頻繁に起こり、業務に支障が出て困っているときは、この記事をヒントにしてください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.インカムで何を言っているかわからないときの原因 1-1.原因1:インカムに慣れていないため 1-2.原因2:使い方を間違っているため 1-3.原因3:耳ゴムのサイズが合っていないため 1-4.原因4:音量設定が正しくないため 1-5.原因5:イヤホンマイクが故障しているため 1-6.原因6:混信しているため 2.原因が不明なケースもある 3.インカムで何を言っているかわからないときの対処法 3-1.対処法1:使い続けてインカムに慣れる 3-2.対処法2:使い方や設定に問題がないか確認する 3-3.対処法3:インカムの管理方法に気を付ける 3-4.対処法4:別のインカムを購入する 3-5.対処法5:現場に合った無線機を導入する 4.まとめ インカムで何を言っているかわからないときの原因 インカムは警備やイベントなど、さまざまな業務のシーンで活用されている無線通信用の機器です。インカムを使用してスタッフ同士が連絡を取る際に、相手が何を言っているかわからない状態に陥り、コミュニケーションが成立しないケースがあります。 そのままでは業務に支障が出てしまうため、通信がうまくいかない原因を特定し、問題を解決する必要があるでしょう。その主な原因について、確認していきましょう。 原因1:インカムに慣れていないため インカムで相手の声が聞き取れない原因のひとつは、使用者がインカムの使い方そのものに慣れていないことが考えられます。インカムはイベント会場などでスタッフ間の通信手段として使用されますが、経験の少ないアルバイトが多く採用されているケースもあります。 今までインカムを使った経験がない人や、インカムを通じてほかのスタッフと会話することに慣れていない人は、インカムを使いこなせないため意思疎通が難しく、相手が何を言っているか分からない状況になってしまうケースが多いでしょう。 原因2:使い方を間違っているため インカムを使い慣れていないと、そもそもイヤホンをきちんと繋げられていない事もあります。イヤホンによっては、防水性能を上げるため深く押し込まないと正式に接続できない種類もあるため、インカムに慣れていてもアクセサリによっては注意が必要です。 またはイヤホンを使い慣れておらず、口元とマイクの距離が離れすぎている事もありえます。使う環境によっては、まわりの騒音が多い事もあるので、実際に使う現場で事前にテストする事を推奨いたします。 原因3:耳ゴムのサイズが合っていないため インカムのイヤホンには、耳掛けタイプや耳挿しタイプなどがあります。耳挿しタイプの場合は、イヤーピースを耳に挿し込んで使いますが、イヤーピースの耳ゴムのサイズが合っていないと、イヤホンからの音声が聞き取りづらくなるケースは多いです。 イヤホンの耳ゴムには主にS・M・Lの3種類があり、サイズが合っていない耳ゴムを使って耳と耳ゴムの間に隙間が空くと、相手の声が聞き取れない原因になります。 原因4:音量設定が正しくないため 人によって聞こえやすい音量は異なり、小さすぎれば音が聞こえないのはもちろんのこと、大きすぎても逆にうるさくて聞き取れないケースがあります。 インカムで相手が何を話しているのか明瞭に聞き取れない場合は、本体の音量設定を調整してみるのも、ひとつの方法です。 原因5:イヤホンマイクが故障しているため イヤホンマイクが故障していて音声が聞き取れないことも原因として考えられます。イヤホンをマイクから取り外せる場合は、イヤホンだけ別のものに取り替えて音が聞こえるかどうか確認しましょう。 イヤホンの故障であれば、イヤホンを新しいものに付け替えるだけで対処ができます。 原因6:混信しているため インカムはほかの電波と混信してしまい、通信先の相手が何を言っているかわからない状態になることがあります。 周辺にインカムを使っている別のグループがいた場合、異なるメーカーのインカムを使っていても電波が混信するケースがあります。混信するとプツプツと音声が途切れ、相手の声が聞き取りにくくなります。 特定小電力トランシーバーなどは使用できるチャンネルの数が決まっているので、周辺で別のグループがインカムを使用していると、 そのグループと同じチャンネルで通信はできません。使われていない別のチャンネルを探すか、チャンネルが空くまで待つ必要があります。 原因が不明なケースもある 本体やイヤホンは壊れておらず、使い方も合っているにもかかわらず、インカムで相手の声が聞き取れない問題を解消できないことがあります。 体質によっては特定の周波数の音が聞き取りづらい人や、インカムから流れてきた音声を言葉として認識しにくい人もおり、はっきりした原因を突きとめられない場合もあるでしょう。 インカムで何を言っているかわからないときの対処法 インカムで何を言っているかわからない原因を把握できたら、次はその対処法を知っておきましょう。インカムを使用した通信で、相手の話す内容が聞き取れないときの対処法を5つ紹介します。 対処法1:使い続けてインカムに慣れる 使用者がインカムの操作に慣れていない場合は、何回か使って正しい操作方法を身につけましょう。 インカムで話すときは、本体の電源を入れてからチャンネルを合わせます。使用予定のチャンネルをすでに誰かが使っている可能性があるため、使いたいチャンネルを周囲で使っている人がいるかどうかチェックしましょう。 使用する予定のチャンネルに合わせたら送信ボタンを押して呼びかけ、返答がなければそのチャンネルを使っても問題ありません。 単身方式のインカムを使用してコミュニケーションを取る場合は、発言者が送信ボタンを押しながらマイクに向けて話します。発言の最後に話し終わったことを示す合図として「どうぞ」と添えるのがポイントです。送信ボタンを離すと通信が終了します。 対して複信方式は、携帯電話のように相手を呼び出して使うのが特徴です。送信側が送信ボタンを押し、呼び出された相手側も送信ボタンで応答すると、通話ができる仕組みです。 通信を終わらせるときは、どちらかが送信ボタンを押せば終了できます。 対処法2:使い方や設定に問題がないか確認する インカムの使い方や設定を確認しましょう。商業施設やイベントでインカムを使う場合、周囲にいる人の声やBGMなどによる雑音の影響で、インカムからの音声がよく聞き取れないケースがあります。その場合は音量を調整して、聞き取りやすい大きさに設定しましょう。 耳には「きき耳」というものがあり、右耳のほうが聞き取りやすい人もいれば、左耳のほうがよく聞こえる人もいます。きき耳にイヤホンを挿し込むと、音声が聞こえやすくなる可能性があるため、左右の耳でどちらがクリアに聞こえるか試してみましょう。 また、イヤホンにセットする耳ゴムは耳の穴にフィットする大きさのものを選び、隙間ができないようにします。インカムに付属されている耳ゴムのフィット感が悪い場合は、別の耳ゴムを購入して付け替えてもよいでしょう。 フォームタイプの耳ゴムは、耳の形に沿って形状が変化する機能があります。滑りにくいタイプの耳ゴムもあり、イヤホンがよく耳から外れてしまう人におすすめです。 電波が弱いせいで音声が聞き取りづらいケースもあるので、電波を遮るような壁や高い建物などが周辺にないかどうか、あわせてチェックしてください。 電波が弱いときは障害物がない場所に移動するほか、周波数を変えると音声の聞こえ方が改善する場合があります。 対処法3:インカムの管理方法に気を付ける 日ごろからインカムを正しい方法で適切に管理すると、インカムの故障を防げます。インカムには砂やホコリがつきやすいため、使い終わったらエアダスターやブラシを使用して、汚れをしっかり落としましょう。 本体にイヤホンケーブルを巻きつけて保管するケースが多くみられますが、ケーブルが断線してしまう原因になるので、避けてください。イヤホンマイクは本体から取り外し、フックなどに吊るして保管するとよいでしょう。 また、インカムはバッテリーや電池を使用しているため、バッテリー切れ・電池切れにも注意してください。 使い方が簡単で、近距離の通信によく使用されるのが「特定小電力トランシーバー」です。このタイプのトランシーバーには、単三電池やニッケル充電池が入っていて、2〜3日で電池切れになるケースが多いでしょう。 より広範囲の通信が可能な業務用簡易無線機には、リチウムイオンバッテリー(リチウムイオン電池)が内蔵されています。業務で使う際は使用後に毎回充電が必要です。 リチウムイオンバッテリーには寿命があり、充電を繰り返すうちに容量が少なくなって電池の持ちが悪くなるので、すぐバッテリー切れになってしまう場合は電池を交換しましょう。 メーカーにもよりますが、充電できる最大回数が500回程度のリチウムイオンバッテリーもあります。その場合は毎日充電を繰り返しても約2年は使えますが、正しい使用方法や保管方法を徹底しないと、バッテリーの消耗が早くなります。 充電器に本体を挿した状態での使用や、完全放電は無線機の劣化を早めるため気をつけてください。高温になる場所に長期間置いておくのも避けましょう。 頻繁にインカムを使用しない場合や、イベントなどで一時的にインカムを使いたい場合は、レンタルサービスの利用がおすすめです。 インカムのレンタルサービスは、フル充電の状態で貸し出してもらえたりや、使用後の管理・手入れの手間を省けたりするメリットがあります。 対処法4:別のインカムを購入する インカムに問題があり、故障していて音声がよく聞こえない場合は、販売店または製造元に連絡を取って修理の依頼をしましょう。またジャパンエニックスでは、他店で購入された無線機の修正も承っており専門の技術部門がございますので、お気軽にお問い合わせください。 インカムが古くなっているケースでは、修理より逆に購入した方が安くなる事もあります。また修理をしても解決しない場合もありますので、新しいインカムを購入することも考慮し、販売店かジャパンエニックスまでご相談ください。 対処法5:現場に合った無線機を導入する 無線機にはいくつか種類があり、使用するシーンに適したインカムを選択すると、何を言っているかわからない問題を解消できる可能性があります。 業務で使用されることが多い、3つのタイプの無線機を紹介するので、コスト・通信距離・用途で比較してみてください。 特定小電力トランシーバーは、無線機のなかでもとくに安価でサイズがコンパクトなため、手軽に使用できます。近距離の通信に向いているため、小規模な屋内施設で使用するのに適していますが、遮蔽物の影響で電波が弱くなりやすいのがデメリットです。 簡易業務用無線機は、1~5km離れていても通信可能で、屋外のイベントや大規模施設内での使用も可能です。電波が強力なので、障害物があっても安定した通信ができます。ただし、本体が大きめで重量もあるため、長時間の持ち運びには向いていません。 IP無線機は、携帯電話のデータ回線を利用して送受信を行う通信機器です。契約した携帯電話キャリアの電波がつながる場所なら日本全国どこでも通話できます。ただし、IP無線機は携帯電話回線を使うため通信料が発生します。 特定小電力トランシーバーとIP無線機は、資格・免許なしで使用できる無線機です。一方で、簡易業務用無線機を使用するには、免許状または登録状の申請が必要です。 以上をふまえ、使用する現場や使用シーンに合わせて、適切な無線機を比較してみてください。ご自身で選ぶには不安がある場合、または実際に現場で電波が飛ぶのか確認したい場合、 ジャパンエニックスにご相談いただければ無料デモテストも行っております。 まとめ インカムを使用していて「相手が何を言っているかわからない」という問題が起きたら、原因を突き止めて対策を行いましょう。安定した通信状態を確保するためには、利用シーンに合った無線機を選ぶことが大切です。 ジャパンエニックスでは、お客様のヒアリングや現場調査を行い、問題の原因を突き止めて最適な対策をご提案いたします。他店で購入された無線機やイヤホン、アクセサリだけの購入もご対応可能です。 気になる事があればお気軽にご相談・お問い合わせください。 お問い合わせはこちら
2023.09.15
ハンズフリーインカムは、通信ボタンなどを押す必要が無く、手を使わずに通信ができるインカムです。手を使わずに通信ができるため、工場などの両手で作業をしなければならない環境で、大きな活躍が期待できます。 しかし、さまざまなモデルが発売されているため、どのようなモデルを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。そこで本記事では、工場におけるハンズフリーインカム導入のメリットと、おすすめの機種を紹介します。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.工場でのハンズフリーインカム利用のメリット 1-1.手を止めずに通話できる 1-2.円滑なコミュニケーションが取れる 1-3.複数人へ一斉指示・共有ができる 1-4.確認・管理の時間が短縮できる 1-5.小型であれば負担になりにくい 1-6.工場見学でも活躍 2.工場でのハンズフリーインカム導入の注意点 2-1.工場規模に合わせた端末を選ぶ 2-2.負担にならないサイズのものを選ぶ 2-3.導入時予算にあわせて選ぶ 3.工場での利用におすすめの無線機 3-1.無線LANトランシーバー「IP110H」 3-2.LTE無線機「IP502H」 3-3.特定小電力トランシーバー「DJ-P400」 4.まとめ 工場でのハンズフリーインカム利用のメリット ハンズフリーインカムを工場へ導入することは、業務効率の大幅な改善が期待できます。工場はその特性上、情報伝達のために広い敷地内を移動しなければならないなど、コミュニケーションコストがかかりがちです。 ハンズフリーインカムを導入することで、こうしたコストを削減して、スムーズにコミュニケーションがとれることで、効率的に業務をこなせるようになるでしょう。 手を止めずに通話できる VOX機能を持つハンズフリーインカムを活用すれば、手を止めることなく、インカムで通話できます。VOX機能は、マイクに向けて声を出すと、自動で音声を認識して、通信が開始される仕組みです。 たとえば、高速でベルトコンベアが流れる工場の生産ラインでの業務や、両手で機械の操作が必要となるようなシーンでも、声を出すだけで、手を止めずに通信できるため非常に便利です。 円滑なコミュニケーションが取れる ひとことで工場といっても、規模や環境はさまざまです。製造機械の動作音が日常的に鳴り響いている工場もあれば、敷地内の移動に自転車が必要なほど、広大な敷地の工場もあります。 このような環境でコミュニケーションを取る際、機械の動作音が障害となったり、会話をするために敷地内の移動が必要だったりと、スムーズにコミュニケーションが取れない可能性があります。 しかし、ハンズフリーインカムを導入すれば、イヤホンを使うことで、機械の動作音が鳴り響いている環境でも、大声を出して意思疎通する必要がありません。 複数人へ一斉指示・共有ができる 工場は敷地が広く、スタッフも各所に散らばっています。こうした状況で全スタッフに情報を共有したり、指示を出したりするには、朝礼や休憩時間などの人が集まれる時間で指示を出すしかありませんでした。 ハンズフリーインカムを各スタッフに持たせておくことで、全スタッフへ一斉に指示出しが可能です。スタッフが工場内のどこに散らばっていても、リアルタイムで指示を出せるため、全スタッフを集合させる必要もありません。緊急の要件があるときも、瞬時に情報を共有できます。 確認・管理の時間が短縮できる 工場はさまざまな業者が出入りし、頻繁に荷物が搬入・搬出されます。たとえば、製品の製造に使う材料が搬入されることもあれば、製造が終わった製品を出荷することもあるでしょう。 このような場合に発生するのが、在庫管理業務です。どの業者からいくつの材料が搬入され、製品をいくつ搬出したのかといった情報を管理する必要があります。 ハンズフリーインカムを導入し、搬出予定の荷物の準備状況や業者の到着状況などの情報を、コアメンバー間で連携してやり取りすることで、業務を大幅に効率化できるでしょう。 小型であれば負担になりにくい 現在のハンズフリーインカムは小型化が進んでおり、ハンディサイズの小さな無線機も多く販売されています。本体重量も250g程度の製品が多く、スマホやタブレットと同程度の重量のため、ポケットに入れていても大きな負担を感じにくいです。 工場見学でも活躍 参加者の多い大規模な工場見学などを行う場合、スタッフの説明の声が参加者に届きにくい場合があります。工場はさまざまな機械による騒音でスタッフの声が聞き取りにくく、参加人数が多い場合は、スタッフから離れてしまうこともあるなど、全員に声を届けるには工夫が必要です。 ハンズフリーインカムを導入すれば、各参加者にスタッフの声を確実に届けられるようになり、効率的に工場見学を行えるようになるでしょう。全員が不自由なく説明を聞けることで、工場見学に対する満足度向上も期待できます。 工場でのハンズフリーインカム導入の注意点 ハンズフリーインカムは、適切に使えば業務効率を大幅に向上できる可能性があります。しかし、機種によっては通信距離が短いものや重さがある機種も存在するため、ポイントを抑えた機種選定が大切です。 工場規模に合わせた端末を選ぶ 工場の敷地は、テニスコート数面程度の狭いものから、自転車での移動が必要になるほどの広大な敷地のものまで、さまざまな工場があります。 同様に、インカムもさまざまなものがあり、種類や機種により、通信可能距離が異なります。したがって、工場の規模に合わせた端末を選ぶことが大切です。 たとえば、特定小電力タイプの機種は、資格や登録なしで使える手軽さがありますが、出力が低いため、通信距離が短いことが特徴です。見通しのよい場所では2km程度まで通信できますが、見通しの悪い場所や電波の通りにくい金属に囲まれた場所などにおいては、10m程度でも通信不良を起こす可能性があります。 IP無線機は通信距離の制限が無く、電波が入る場所であればどこでも使えますが、小規模な工場であれば、そこまでの通信距離は必要ないでしょう。したがって、機能を持て余すことのないよう、工場の規模や使い方に応じた適切な機種を選ぶことが大切です。 負担にならないサイズのものを選ぶ 工場のスタッフは、巡回などで動き回ったり、立ち仕事を行ったりする場合も少なくありません。そのため、身につけるものはなるべくコンパクトで軽量である方が、スタッフへの身体的負担は少なくなるでしょう。 近年では技術の進歩により、小型で軽量の製品も多く販売されています。クリップなどで服に挟めるものや、ポケットに収まるサイズの製品を選ぶとよいでしょう。 導入時予算にあわせて選ぶ 無線機の導入は、端末を購入、またはレンタルする方法があります。業務などで長期的に使用する場合は、端末を購入した方がコスト的に優れるでしょう。 しかし、1度だけしか行わない工場見学やイベント、一時的なスタッフの増員などのために導入するのであれば、購入よりもレンタルした方がトータルコストを抑えられる場合があります。 導入にあたっては、端末代だけでなく、ランニングコストも考えなければなりません。機器を購入した場合は、バッテリー交換などのメンテナンス代、レンタルした場合は、月額のレンタル料金が発生することを考慮する必用があります。 また、近年ではスマートフォンにインストールすることで、IP無線を使えるようになるアプリも多数リリースされています。費用的に、全スタッフへ無線機を配備することが難しい場合でも、スタッフが所有しているスマートフォンに、アプリを導入してもらうことで、手軽に環境を構築できます。 いずれの方法もそれぞれにメリット・デメリットがあるため、予算と使い方に応じた適切な方法で導入を検討しましょう。 工場での利用におすすめの無線機 すべての無線機が、工場での利用に適しているわけではありません。工場は構造が入り組んでいたり、電波の通りにくい金属で建物が構成されていたりするなど、構造上の特性があります。 無線機の選定を行う際は、構造上の特性を考慮し、機能や性能が工場に最適化されているものを選ぶことが大切です。 無線LANトランシーバー「IP110H」 アイコムの「IP110H」は、Bluetooth機能を搭載した高い機動性が特徴の無線LANトランシーバーです。 通常のトランシーバーは、無線機本体にイヤホンを接続し、ケーブルを耳まで伸ばす必要があります。とくに工場においては、移動や作業中にケーブルが機械に引っかかったり、機械に巻き込まれたりする可能性もゼロではありません。 アイコムのIP110Hは、Bluetoothに対応しているため、同じくBluetooth対応のヘッドセットのペアリングさせることで、わずらわしいケーブル無しでワイヤレス通信ができ、作業中にケーブルが巻き込まれる心配もありません。 また、無線LANアクセスポイントを増設することで、通信範囲が拡張できます。障害物が多く、良好な通信状況を保ちにくい環境でも、アクセスポイントを増設することで、快適に通信できるでしょう。 Bluetoothに対応しているアイコム「IP110H」の詳細は、こちらから確認できます。 LTE無線機「IP502H」 アイコムの「IP502H」はIP無線機として、初めてデュアルSIMに対応したモデルです。IP無線機は、スマートフォンと同じようにデータ回線を利用して通信を行う無線です。 データ回線は災害などの非常事態や大規模なイベントがある場合に、同時に複数の人が同じ回線を利用することによって通信が混雑し、通信品質が不安定になる場合があります。 IP502Hは、デュアルSIMに対応しているため、そのような状況下でも安定した通信を確保できます。災害などで通信が混雑している場合は、別の通信回線に切り替えることで、混雑に巻き込まれることなく通信ができるでしょう。 通信混雑の影響を受けにくいアイコム「IP502H」の詳細は、こちらから確認できます。 特定小電力トランシーバー「DJ-P400」 アルインコの「DJ-P400」は、特定小電力トランシーバーとして業界で唯一、複数人の同時通話に対応しているモデルです。 作業用連絡無線の外付け装置がなくても、本機だけで4人まで同時通話が可能です。クレーン作業やイベント進行など、複数人で同時に会話しながら作業を進めたいシーンの利用におすすめです。 Bluetoothにも対応しているため、ワイヤレスヘッドセットとペアリングさせることで、わずらわしいケーブルなしで通信できるのも魅力です。 複数人で同時に会話ができるアルインコ「DJ-P400」の詳細は、こちらから確認できます。 まとめ 本記事では、工場におけるハンズフリーインカムの活用方法やおすすめの機種を紹介しました。工場は入り組んでいて見通しが悪かったり、担当者が持ち場を離れられなかったりなど、建物の特性や業務のスタイルも特徴的です。 ハンズフリーインカムを導入する際は、特性を考慮した最適な機種を選定することで、業務の効率を大幅に高められるでしょう。 ジャパンエニックスでは、さまざまな業種ごとに、おすすめの無線機をご提案しています。業界・用途に応じておすすめの機種を絞り込んでご紹介しておりますので、ご自身のビジネスに合う機種が簡単に見つかります。 製品に関するお問い合わせやご検討の際は、ぜひジャパンエニックスにご相談ください。 お問い合わせはこちら
2024.06.15
イベント運営で大切なことがなにか明確にわからない方は多いでしょう。イベントを成功に導くためには、企画やスケジュールを具体的に設定することや、運営スタッフに的確な指示をすることなどが大切です。 今回は、イベント運営において大事なことや、イベントでトランシーバーを利用するメリットについて解説します。また、イベントでのトランシーバーの活用例も紹介しますので、円滑なイベント運営を目指したい方は、ぜひ最後までご覧ください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.イベント運営で大事なことは? 1-1.段取りのよいスケジュール設定 1-2.明確な役割分担 1-3.会場の導線確保と整備 1-4.リハーサル 2.イベント運営のマニュアルと記載すべき項目 2-1.イベント運営のマニュアルとは 2-2.マニュアルに記載する項目 3.イベントでトランシーバーを使うメリット 3-1.メリット1 3-2.メリット2 3-3.メリット3 4.イベントにおけるトランシーバーの活用例は? 4-1.企業イベント 4-2.ライブイベント 4-3.野外イベント 5.まとめ イベント運営で大事なことは? イベント運営をスムーズに進めるために大切なことは、以下の4点です。 ● 段取りのよいスケジュール設定 ● 明確な役割分担 ● 会場の導線確保と整備 ● リハーサル ここでは、上記について以下で詳しく解説しますので、イベント運営に携わっている方はぜひ参考にしてください。 段取りのよいスケジュール設定 イベント運営において、時間管理は重要な要素です。参加者の満足度を高めるためには、無理のないタイムスケジュールの設定が不可欠でしょう。適切な休憩時間と休憩所の確保により、参加者はリラックスしてイベントを楽しめます。 一方、会場準備に時間がかかりすぎると、参加者の待ち時間が長くなってしまう可能性があるため、段取りよくスケジューリングすることが求められます。 また、イベントの進行状況を常に把握し、予定より遅れている場合は臨機応変に対応することが重要です。とくに講師を招いたイベントでは、残り時間を適切に伝達する方法を事前に決めておくことが大切でしょう。 明確な役割分担 イベント運営における適切な人員配置は、想定外の事態に備えるためにも重要です。十分な人数を確保し、役割分担と指揮系統を明確にすることで、スムーズな運営ができるようになります。スタッフ間の連絡にはトランシーバーやインカムの活用も有効です。 効果的なイベント運営には、責任を持って協力し合える組織づくりが不可欠です。全体責任者はイベント全体を統括し、運営担当者は広報や会場準備など具体的な業務を担当します。 そのほか、音響や照明などの機材を担当するスタッフや司会進行を担当する方など、役割を明確にすることで、イベントをスムーズに進められるでしょう。 会場の導線確保と整備 会場の下見をおこなった後、スムーズな導線を念頭に最適なレイアウトを決めます。受付から退出まで、参加者の導線を考慮しつつ、休憩スペースなどの案内表示を適切に配置するなど、イベント運営の円滑化を図ります。 リハーサル 大規模イベントを成功させるには、入念なリハーサルが不可欠です。会場での機材チェックや導線の確認、スタッフ間の連携を事前に確認し、当日のトラブルを未然に防げます。 また、司会者や登壇者への段取り説明、音響・照明スタッフとのタイミング調整も重要です。 予期せぬ事態に備え、運営マニュアルにトラブル対応時のフローを記載し、複数の対応窓口を用意することでイベント当日も安心して臨めます。これにより、スタッフ全員が一丸となって対応できる体制を整えることが可能です。 イベント運営のマニュアルと記載すべき項目 イベントを円滑に運営するためには、マニュアルの作成が不可欠です。ここでは、イベント運営のマニュアルに関する内容と記載すべき項目について解説します。 イベント運営のマニュアルとは イベント運営の成功には、スタッフ間の情報共有が不可欠です。そのためのツールとして、イベント運営マニュアルの作成が重要となります。マニュアルにイベントの概要や各部門の役割、緊急時の対応策などを詳細に記載することで、スタッフ全員に情報を共有できます。 これにより、円滑なイベント運営が可能となり、予期せぬトラブルにも迅速に対応できるようになるでしょう。 また、イベント運営マニュアルはスタッフのトレーニングや準備の効率化にも有効です。マニュアルを活用することで、スタッフは自身の役割や責任を明確に理解し、主体的にイベント運営に取り組めるようになります。さらに、イベントの準備から撤収までに必要な一連の作業を整理することで、抜け漏れのない運営が実現できるでしょう。 ただし、イベント運営マニュアルを作成する際には、いくつかの注意点があります。まず、正確かつ最新の情報を反映させることが重要です。イベントの詳細やプログラムが変更された場合、マニュアルも更新する必要があります。 イベント運営マニュアルは、今後開催するイベントの際にもノウハウとして活用できます。単発のイベントであっても、マニュアルを作成することで次回以降の参考となるでしょう。 イベントで何らかの反省点があったとしても、マニュアルに反映させることで次回のイベント成功の可能性を高められます。 マニュアルに記載する項目 イベント運営マニュアルは、イベントの成功に不可欠な情報が網羅された重要な資料です。マニュアルには以下のような項目を含めることが重要です。 ● イベント概要:趣旨、テーマ、開催日時、場所などを明記 ● 会場へのアクセス:公共交通機関、最寄り駅からの道順、駐車場、所要時間など ● 組織図:組織構造、役割分担、連絡先、責任範囲を明示 ● プログラム:詳細なスケジュールやプログラム内容を記載 ● タイムスケジュール:イベント当日の各部屋、各セクション担当者の動きを時系列で記載 ● 施設利用計画:使用する会場や控え室、クロークなどの場所と利用時間を図示 ● レイアウト図面:会場のレイアウト情報、座席順、ブース配置などを明確化 ● 機材・設備:使用する機材や設備のリスト、使用方法、管理責任者を明記 ● 安全対策:火災や緊急時の対応策、救護体制、安全管理手順を明確化 ● プロモーション:宣伝・広報活動の計画、方法、担当者を指定 ● チケット・受付:チケット販売や受付業務の手順、担当者と連絡先を記載 ● 料理・ドリンク:飲食サービスの提供方法、メニュー、責任者と連絡先を明記 ● 清掃・設備管理:会場の清掃方法、設備管理、責任者を指定 ● サイン計画:会場に設置する案内板に関する情報を記載 ● 備品リスト:使用する機材や備品のリスト ● 問い合わせ対応:参加者や関係者からの問い合わせ対応方法、連絡先を明記 イベント運営マニュアルを作成することで、イベントに必要な情報や手順を一元化し、スムーズな運営につなげられます。 イベントでトランシーバーを使うメリット イベントでのスタッフ間の連絡手段にはトランシーバーがおすすめです。ここでは、トランシーバーのメリットを3点紹介します。 メリット1 イベント運営において、スタッフ間の円滑なコミュニケーションは不可欠です。お客様への迅速な対応やトラブル対応では、スタッフ同士が密に連携を取ることが重要となります。 しかし、都度スタッフのもとに足を運んで情報を伝達していては、迅速な対応は困難です。お客様の満足度を高めるためにも、すぐに連絡が取れる体制を整えておく必要があります。 円滑に情報共有できる手段として、トランシーバーが注目されています。携帯電話やスマートフォンでは、通話ごとに料金がかかってしまうといった点がデメリットです。しかし、トランシーバーは基本的に通話料がかからず、月額料金が固定されているタイプもあります。 そのため、スタッフは通話料金を気にすることなく連絡を取り合えます。トランシーバーを活用することで、ちょっとした確認事項でもスタッフ間で共有でき、イベントの円滑な運営につなげられます。 メリット2 トランシーバーは、送信機と受信機が一体となった携帯性に優れたデバイスです。手のひらサイズの小型モデルもあり、クリップで胸元やバッグに装着できるため、ポケットに入れるよりも取り出しやすく、素早い対応が可能です。 また、トランシーバーは即時性でも優れています。携帯電話やスマートフォンでは、通話するまでに画面を開いたり、番号を押したりなど一定の手順が必要です。しかし、トランシーバーは胸元に装着しておくことで、ボタンを押して口元に引き寄せるだけで通話ができます。 受信時には自動的に音声が流れるため、特別な操作は必要ありません。 来場者が多いイベント会場では、スタッフ間の連絡が頻繁に発生します。そのような状況下で、携帯電話やスマートフォンを使用すると着信や発信の度に、イベント対応を中断しなければなりません。 一方、トランシーバーの場合、イベント運営に集中しながらもスムーズなコミュニケーションが可能となります。 メリット3 トランシーバーの使い方は非常にシンプルで、PTTボタンを押しながら話し、ボタンを放して聞くだけです。最後に「どうぞ」ということで、次は相手の番だと伝えられます。 トランシーバーのメリットのひとつは、全員に一斉送信できる点です。携帯電話やスマートフォンでは、LINEやメールの一斉送信はできますが、一対複数人の通話は簡単ではありません。 多くのスタッフに個別に連絡すると、時間の無駄になってしまいイベント運営に支障をきたします。トランシーバーは一度に情報を共有できるため、効率的なコミュニケーションが可能です。 一人だけに連絡したい場合、秘話モードを使うことで特定の人との通信ができます。また、チャンネルを分ければグループ分けも可能です。設定次第で、さまざまな使い方ができる点がトランシーバーの特徴です。 イベントにおけるトランシーバーの活用例は?…
2024.05.30
トランシーバーにはさまざまな種類があり、それぞれ免許が必要なタイプと不要なタイプに分けられます。また、免許が必要なトランシーバーを利用する場合は申請方法が複雑です。 今回は、トランシーバーを使用する際に免許が必要なトランシーバーと不要なトランシーバーの紹介や免許の申請手順について解説します。また、免許の申請にかかる費用についても解説しますので、トランシーバーの免許取得を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.トランシーバーの使用には免許が必要? 1-1.免許が不要なトランシーバー 1-2.免許が必要なトランシーバー 2.トランシーバーの免許を申請する流れ 2-1.手順1:申請書の準備 2-2.手順2:申請書類の審査 2-3.手順3:予備免許の付与 2-4.手順4:検査 2-5.手順5:免許状の交付 3.トランシーバーの免許申請にかかる費用 3-1.窓口申請 3-2.電子申請 4.まとめ トランシーバーの使用には免許が必要? トランシーバーには、免許の取得が必要なタイプと不要なタイプがあります。ここでは、それぞれに該当するトランシーバーを紹介します。 免許が不要なトランシーバー 免許が不要なトランシーバーは「特定小電力トランシーバー」と「IP無線機」の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴について解説しますので、免許を取得せずにトランシーバーを利用したい方は参考にしてください。 特定小電力トランシーバー 特定小電力トランシーバーは、免許不要で初心者でも簡単に利用できるトランシーバーです。飲食店やイベント会場など、比較的狭いエリアでの通信に適しています。 特定小電力トランシーバーの通信距離は最大500mほどと短く、障害物があると電波が遮られやすい点がデメリットです。 しかし、中継装置を使えば1km程度まで通信範囲を広げられます。通信距離は環境によって変わるので、事前の確認が大切ですが、コストパフォーマンスに優れた無線機として、幅広い用途で活躍しています。 IP無線機 IP無線機は、携帯電話回線を利用したトランシーバーです。全国的な通信範囲を誇り、屋内外を問わずに安定した通話が可能なため、業務の効率化と生産性の向上に貢献します。 IP無線機の特徴は、携帯電話のデータ通信網を利用して音声をパケットデータに変換し、送受信する点です。これにより、遮蔽物による影響やほかの通信機器との混信を回避できます。さらに、一斉送信や個別通話、GPS位置情報サービス機能など、多彩な機能を備えています。 ただし、携帯電話がつながらない山間部や地下では使用できないといった点がデメリットです。また、毎月の通信費がかかるため、コスト面での考慮も必要です。 免許が必要なトランシーバー 免許を取得する必要のないトランシーバーがある一方、以下のような免許が必要なタイプもあります。 ● 簡易業務用無線● 一般業務用無線● MCA無線● アマチュア無線機 ここでは、上記の特徴について解説します。 簡易業務用無線 簡易業務用無線にはデジタル方式とアナログ方式の2種類があり、350MHz及び400MHz帯のアナログ方式は2024年12月1日以降使用できなくなります。デジタル式の簡易業務用無線は、免許局と登録局の2種類があり、登録局は電波法改正により登録人以外でもレンタルできるようになりました。 しかし、登録人以外が登録局を使用する場合は届け出が必要な点に注意が必要です。免許局と登録局の違いは、チャンネル数と周波数帯です。免許局は150MHz帯と460MHz帯を使用し、登録局は351MHz帯を使用します。 一般業務用無線 一般業務用無線機は、公共用と一般企業用に分けられ、さまざまな業種で活用されています。公共用は鉄道やバス事業、警察・消防など生活に密着した事業で使われ、一般企業用は運送やタクシーなどで利用されています。 一般業務用無線機は業種や用途が限定されているため、簡易な業務やレジャーでは免許を受けられず、使用も認められていません。会社で業務用無線を使用する場合、無線従事者免許を持っている人を配置しなければなりません。 ただし、タクシー業界では、指令局に無線従事者免許保持者がいれば、ドライバーは免許を取得しなくても問題ありません。 MCA無線 MCA無線機は、全国に設置された中継局を介して通信をおこなう無線機です。直接電波の送受信をおこなうタイプとは異なり、専用の通信網を利用するため、混信や回線の混雑が起きづらいにくいのが特徴です。 全国に114か所ある中継局は、1か所につき20km〜40km程度のエリアをカバーしており、契約内容によっては全国での通信が可能となります。業務用無線機とは違い、既存の中継局を利用するため、アンテナ設置などの初期費用がかかりません。 MCA無線機の中継局では、利用者に自動的に空きチャンネルを割り当てられます。しかし、限られたチャンネルを効率的に振り分ける必要があるため、1回の通信時間は3分〜5分に制限されています。 利用者は無線従事者免許を取得する必要はありませんが、無線局の免許は取得・更新が必要です。 アマチュア無線機 アマチュア無線は、個人的な趣味や研究目的で使用する無線通信手段です。アマチュア無線技士の資格を取得し、無線局免許状を申請することで、アマチュア無線機を使用できるようになります。資格には第4級から第1級まであり、級によって無線機の使用範囲が異なります。 アマチュア無線の特徴は、維持費用がほとんどかからない点や、緊急時や災害時に便利である点です。また、インターネットとは異なり通信料がかからないため、海外の人との通話や長時間の会話も安価で楽しめます。 トランシーバーの免許を申請する流れ トランシーバーの免許を取得する際は、以下の流れに沿っておこなう必要があります。 ● 申請書の準備● 申請書類の審査● 予備免許の付与● 検査● 免許状の交付 上記の流れについて詳しく解説します。 手順1:申請書の準備 申請書は、総務省のホームページからダウンロード可能です。申請書のほかに無線局開設の目的や設備の設置場所、使用する無線機の工事設計などの必要事項を示す添付書類を準備します。 申請書と必要書類は、無線設備を設置している地域の総務省総合通信局へ提出します。申請には手数料が必要で、収入印紙を購入して申請書に貼り付ける必要がある点に注意が必要です。 手順2:申請書類の審査 提出後は、総務省総合通信局にて審査が行われます。審査では、以下の4点が重点的にチェックされます。 ● 電波法に定められた基準への適合性● 添付資料の内容● 周波数の割り当て可能性● 総務省令で決められている開設基準との一致 審査期間は通常3週間から1か月程度です。審査に通過すると、以下の情報が登録されます。 ● 申請者の氏名・名称および住所(法人の場合は代表者の氏名)● 無線設備の規格、設置場所(移動する場合は移動範囲)● 周波数および空中線電力● 登録年月日と登録番号 手順3:予備免許の付与 総務省総合通信局による審査で、電波法令への適合性が認められると「予備免許」が交付されます。これは本免許に先立つ仮免許のような位置付けのもので、以下の目的で発行されます。 ● 実運用に向けた機器の調整● 無線設備の設置● 試験電波の発射 予備免許は、実際の業務での使用を許可するものではありません。予備免許の期限までに工事が完了せず、検査を受けられない場合、本免許の交付は行われないため注意が必要です。 手順4:検査 予備免許の交付後、無線設備の設置工事が始まります。工事完了後は、総合通信局に「落成届」を提出し、落成検査を受けなければなりません。落成検査では、主に以下の点がチェックされます。 ● 無線設備の法令適合性● 無線従事者の資格保有者数● 備え付けが必要な書類と時計の確認 落成検査は、予備免許を受けた無線局開設者が工事完了後に総務大臣への届け出を行い、無線設備等が予備免許の内容および法令に適合しているかどうかを確認するものです。 手順5:免許状の交付 総合通信局による落成検査と審査に合格すると免許が交付され、正式な無線局の運用が可能になります。MCA無線の陸上移動局や簡易無線局、アマチュア無線局など、簡易的な無線で技術基準適合証明を取得している場合は、予備免許と落成検査の手続きが省略されます。 交付された無線局免許には有効期限があり、アマチュア無線局、陸上移動局、簡易無線局の場合は5年間です。更新手続きは、有効期限の数か月 3か月前※から再免許申請書を提出することで行われます。 ※種別によって異なりますが6ヵ月~1ヵ月前に提出が必要です。 トランシーバーの免許申請にかかる費用 トランシーバーの免許申請をする際の費用は、申請方法によって異なります。ここでは、窓口申請と電子申請の費用について解説します。 窓口申請 トランシーバーの免許を窓口で申請する場合、必要な費用は以下の表となります。 基本送信機の規模(空中線電力) 新規免許申請 再免許申請 1W以下 3,550円 1,950円 1W以上5W以下 4,250円 3,350円…
2024.02.17
特定小電力トランシーバーの中継器は、トランシーバーからの電波を中継し、発信する電波をより遠くへ届けます。その結果、より遠距離での通話が可能となり、建物などの階をまたいだ通信もできるようになります。 しかし、使っているトランシーバーと中継器の間に互換性がない場合、本来の機能を発揮できなくなってしまいます。本記事では中継器を使うメリットに加えて、使用の際に注意すべき点や中継器以外の通信距離の伸ばし方を解説します。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.中継器とは 2.中継器を利用するメリット 2-1.メリット1:通信距離を伸ばせる 2-2.メリット2:障害物があっても通話ができる 2-3.メリット3:免許不要で利用できる 3.中継器を利用する際の注意点 4.中継器の選び方 5.中継器以外で通信距離を伸ばす方法 5-1.方法1:ロングアンテナに変える 5-2.方法2:高出力トランシーバーに買い替える 5-3.方法3:トランシーバーが機能しやすい環境にする 6.まとめ 中継器とは 中継器は電波の伝達を補助する装置であり、トランシーバー同士の通信を円滑にするために設置されます。「リピータ」とも呼ばれており、無線LANの範囲を広げる際に使用される中継器と同様の原理で動作します。 中継器は送信された電波をキャッチし、より強力な信号として再送信して、電波を通常よりも広範囲に届けることが可能です。つまり、通信相手が通常の特定小電力トランシーバーの通信可能範囲外にいても、中継器を介すれば電波を届けることが可能になります。 このように中継器は、遠く離れた場所同士の通信を実現する重要な役割を果たしています。 中継器を利用するメリット 中継器を利用するメリットは、以下の3点が考えられます。 ●通信距離を伸ばせる ●障害物があっても通話ができる ●免許不要で利用できる トランシーバーを利用する際に多くの人が感じる「電波が悪くて通話ができない」や「高出力のトランシーバーを使用するには、免許が必要で手続きが大変」などの悩みを解決に導きます。 メリット1:通信距離を伸ばせる 中継器を用いれば、特定小電力トランシーバーの通信距離を伸ばせます。一般的な特定小電力トランシーバーは、約200メートルの距離までしか通信できないといわれています。しかし中継器の助けを借りれば、通信範囲を約2倍に広げられます。 通信できる距離を伸ばせば、離れた場所であっても通話ができるようになります。遠距離でやり取りをする、あるいは1階と2階など異なる階で通話する際は、中継器は大いに役立つでしょう。 メリット2:障害物があっても通話ができる 特定小電力トランシーバーは、建物などの障害物によって電波が遮断されやすいです。しかし中継器を使用すれば障害物をうまく回避し、電波の通過路を確保できるようになります。 中継器の活用によって電波の伝達効率が向上するため、通信範囲内であれば障害物があってもストレスを感じない通話を実現できるでしょう。有線接続を備えた中継器を使用する場合、障害物を無視して電波を送信することも可能です。 たとえば壁によって遮られたエリア間でも、中継器で壁を越えた通信が実現します。このように中継器は、電波が障害物によって遮られる問題を解決し、安定した通信環境をもたらします。 メリット3:免許不要で利用できる 特定小電力トランシーバーの中継器の使用には、特定の免許取得が求められていません。一般的に免許の取得には、手数料や定期的な更新が求められるため、それらが負担となるおそれがあります。 しかし、特定小電力トランシーバーの中継器は、このような費用や手間をかけずに通信距離を延長できるため、非常に経済的です。免許不要のため、早急に通信距離を伸ばさなければならないような事態に陥っても、迅速かつ容易に通信環境の改善や拡張を行えます。 中継器を利用する際の注意点 通信範囲を拡大する目的で中継器を利用する場合、いくつかの点に留意が必要です。とくに、すべてのトランシーバーが中継器と互換性を持っているわけではないため、事前に機器の対応状況を確認することが欠かせません。 とくに短距離通信を前提として設計され、コスト削減のために機能が限定されているモデルでは、中継器を利用できない可能性が高いです。 トランシーバーと中継器の対応情報に加えて、メーカーやモデルの互換性にも注意を払う必要があります。異なるメーカー間では、互換性が限られる場合があるためです。 したがって、特別な事情がない限りは、トランシーバーと中継器を同一メーカーから選ぶとよいでしょう。しかし、同じメーカーの製品であっても、製造時期やモデルによっては対応していない場合も存在するため、購入前の確認は不可欠です。 中継器の導入を検討する際には、製品の仕様書や公式ウェブサイトで対応状況を確認すること、またはメーカーや販売代理店に問い合わせましょう。前もって確認すれば「中継器を買ったのに、まったく使えなかった」という事態を避けられます。 中継器で通信範囲を拡大できる一方で、使用するトランシーバーと中継器の間に互換性がないと使用できない可能性があります。中継器を効果的に使用するためにも、購入前に機器の対応状況を入念に調べることをおすすめします。 中継器の選び方 中継器を選ぶ際は、使用するトランシーバーが対応しているかを確認することが大前提です。中継器メーカーの特徴を考慮し、適切な中継器を購入しましょう。 今回の記事では、中継器を生産する6つのメーカーの特徴を紹介します。中継器選びの参考にしてください。 メーカー名 特徴 モトローラ・ソリューションズ株式会社 世界シェアNo.1を誇る無線機メーカー 100カ国以上の顧客に高品質・高耐久性の無線ソリューションを提供 バーテックススタンダードLMR合同会社(STANDARD) 信頼できる業務用無線機を揃え、顧客の要望に応じた堅牢かつコンパクトな無線機の開発に注力。FTHシリーズが有名 株式会社JVCケンウッド オーディオメーカーとしての経験を活かし、肉声に近い通話品質を実現した無線機を提供。 世界的にも認知されている国内メーカー アイコム株式会社(ICOM) 国内生産にこだわり、アマチュア無線機やIP無線機、衛星通信無線機まで幅広い無線機を生産する総合メーカー 八重洲無線株式会社(STANDARD HORIZON) アマチュア無線の老舗メーカー。顧客が抱えている悩みを理解して要望に沿った無線機を開発 アルインコ株式会社(ALINCO) 無線技術を用いて安心と安全を提供する独自の経営方針を持つメーカー。オリジナリティあふれる商品群が魅力 中継器以外で通信距離を伸ばす方法 特定小電力トランシーバーの通信距離を伸ばすための有効な手段は、中継器を使用することです。しかし、中継器を使用せず、通信距離を伸ばす方法もいくつか存在します。具体的には、以下3つの方法です。 1.ロングアンテナに変える 2.高出力トランシーバーに買い替える 3.トランシーバーが機能しやすい環境にする 中継器に対応していないトランシーバーしか所有していない場合は、上記の方法を試してみましょう。 方法1:ロングアンテナに変える トランシーバーの通信範囲を広げるためには、標準のアンテナを「ロングアンテナ」に買い替える交換する手段が有効です。ロングアンテナにすればアンテナの物理的な長さが増え、電波の送受信能力の向上につながり、結果として通信距離が伸びます。建物の階を超えるような状況や、わずかな距離でも通信が不安定になる場合にロングアンテナの利用が役立つでしょう。 ただし、アンテナを長くするとトランシーバーの重量が増加し、持ち運びが不便になる可能性があります。重くなる点を考慮したうえで、ロングアンテナの利用を検討しましょう。 方法2:高出力トランシーバーに買い替える 中継器を使用できない場合、出力の高いトランシーバーに買い替えるのも有効な解決策です。高出力のトランシーバーにすれば通信範囲を拡大し、より広いエリアでの通信が可能です。 買い替えに際して、注意すべき点が2つあります。1つは、出力が1Wを超える無線機を利用する場合、総務省による免許が必要になる可能性がある点です。免許取得には申請料金が必要となり、さらに定期的な更新も求められるため負担となるおそれがあります。 2つ目の注意点は、高出力の無線機への買い替えには、初期投資として相応の費用が必要となる点です。また、将来的に中継器を導入する場合は、設置にともなう費用も考慮する必要があるでしょう。 高出力トランシーバーに買い替える場合は、通信範囲の拡大が必要な理由と、コストのバランスを慎重に検討することが重要です。 方法3:トランシーバーが機能しやすい環境にする トランシーバーの性能をうまく引き出すためには、周囲の環境を整えることが重要です。たとえば屋内でトランシーバーを利用する際は、窓やドアを開けると電波の通り道を確保できます。 窓や壁は電波を吸収したり反射させたりするため、開放すると通信の安定性が向上します。さらにパソコンや電子レンジ、冷蔵庫といった電波に影響を与える可能性のある家電製品から離れた場所での使用を心掛けると、通信品質の改善が期待できます。 また、使用場所の選定も注意が必要です。とくに金属製の物体は電波を反射させる性質があるため、金属が多く存在する場所では通信が不安定になりがちです。 したがって、トランシーバーを使用する際は、金属製の家具や建材が少ない場所を選ぶ、または金属製品から離れた場所で通信することが望ましいです。電波が直接反射されることなく、より遠くまで届きやすくなります。 環境を整えることは、費用をかけずにトランシーバーの性能を向上させる効果的な方法といえるでしょう。 まとめ 特定小電力トランシーバーの中継器は、トランシーバーの通信距離を伸ばす役割を担っています。使用に際して特別な免許は不要で、階をまたいだ遠距離通信を可能にするメリットがあります。 一方で、特定小電力トランシーバーのなかには、中継器に対応していないものも多くあります。トランシーバーと中継器に互換性がない場合、中継器がうまく機能せず通信距離を伸ばせません。そのため、購入前には互換性をきちんと確認する必要があります。 「持っているトランシーバーに対応している中継器がわからない」と悩んでいるなら、ジャパンエニックスにご相談ください。お客様の悩みや要望に沿った無線機・アクセサリをご紹介します。ご紹介した機器はその場で試用できますので、ご自身の悩みを解決できるか判断してから購入することが可能です。 まずは無線機の使用に関するお悩みだけでも、いつでもお気軽にご相談ください。 お問い合わせはこちら
2023.11.27
無線機は業務の効率化や安全面の向上だけでなく、レジャーなど幅広いシーンで活躍します。なかでも特定小電力トランシーバーは、小型かつ軽量でありながら免許や登録申請が不要なため、気軽に利用が可能です。 しかし、周波数や注意点を理解していなければ通信ができなかったり、電波法に抵触してしまったりといったトラブルが起きてしまう場合もあります。 そこで今回は特定小電力トランシーバーの周波数と注意点、選ぶ際のポイントを解説します。ほかの無線機との違いやメーカーごとのチャンネル互換表も紹介していますので、特定小電力トランシーバーの効果的な使用に役立ててください。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら 目次 1.特定小電力トランシーバーの周波数一覧 2.特定小電力トランシーバーの周波数帯 2-1.単身方式 2-2.複信方式・半複信方式 2-3.単信方式と複信方式の両方 3.特定小電力トランシーバー以外の周波数 3-1.簡易業務用無線機 3-2.デジタル簡易無線機 3-3.IP無線機 4.特定小電力トランシーバーを他社の機器で使用する際の注意点 5.特定小電力トランシーバーのチャンネル互換表 5-1.単信11ch 5-2.単信9ch 5-3.中継18ch 5-4.中継9ch 6.特定小電力トランシーバーの選び方 6-1.選び方1:利用場面 6-2.選び方2:通信距離 6-3.選び方3:技適マークの有無 6-4.選び方4:チャンネルの互換性 7.まとめ 特定小電力トランシーバーの周波数一覧 周波数とは、1秒間に繰り返される波の数です。Hz(ヘルツ)という単位を使い、特定小電力トランシーバーを含む多くの無線機では、MHz(メガヘルツ)帯が使用されます。1,000,000Hzで1MHz相当です。 特定小電力トランシーバーが使用するのは、以下の周波数です。 ・422.2MHz~422.3MHz・421.8125MHz~421.9125MHz・440.125MHz~440.25MHz・442.05MHz~422.1875MHz・422.1875MHz・421.575MHz~421.8MHz・440.125MHz~440.25MHz・421.8MHz、440.25MHz・413.7MHz~414.14375MHz・454.05MHz~454.19375MHz 次の項では、周波数帯について解説しています。 特定小電力トランシーバーの周波数帯 特定小電力トランシーバーは、機種ごとの機能や通信方式によって周波数が異なります。ここからは、3つの通信方式についての解説です。 単身方式 1つ目は、多くの特定小電力トランシーバーが該当する単信方式です。受信機と送信機を切り替えながら通信します。お互いが同時に話したり、相手の会話を遮ったりできないのが特徴です。プッシュトゥートークやプレストークとも呼ばれます。 周波数は、業務用の場合11チャンネルで422.05〜422.175MHz、レジャー用の機種では9チャンネルで422.2〜422.3MHzとなっていることが多いです。ただし現在はどちらの用途で利用しても問題ありません。 複信方式・半複信方式 2つ目は、複信方式や半複信方式です。複信方式は双方が同時に通信できる仕組みで、電話と同じような通信ができます。 ただ、同時に通話できる特定小電力トランシーバーの台数は3台程度までで、10mWの送信出力で使用する場合は、3分で通信が切れるといった制限が法律で定められています。 半複信方式は単信方式と複信方式の中間にあたる通信方式です。特定小電力無線専用の中継器を使って、交互に通信を行います。中継器は受信した電波をさらに大きな出力で送るため、通信距離を伸ばすことが可能です。 同時通話の機能が搭載されている無線機は、同時通話無線機とも呼ばれます。 周波数は、業務用が18チャンネルで421.575帯~421.7875MHz帯か440.025~440.2375MHz帯が多く、レジャー用は9チャンネルで421.8125帯~421.9125MHz帯、440.2625帯~440.3625MHz帯が利用されます。こちらも現在はどちらの用途で利用しても問題ありません。 単信方式と複信方式の両方 3つ目は、単信方式と複信方式の両方が使えるタイプです。どちらでも使用できるため業務用、レジャー用ともに優れていますが、希少であり比較的高価になっています。 特定小電力トランシーバー以外の周波数 この項では、以下の3つの無線機の周波数を紹介します。 ・簡易業務用無線機・デジタル簡易無線機・IP無線機 それぞれの無線機の周波数と特定小電力トランシーバーの周波数の違いを確認してください。 簡易業務用無線機 免許が必要なタイプのアナログの簡易業務用無線機には、極超短波であるUHFと超短波のVHFの2種類があり、さらに細分化され周波数も異なっています。 UHFは465.0375MHz帯〜468.85MHz帯の周波数を35チャンネルに、VHFは154.45MHz帯〜154.61MHz帯の周波数を9チャンネルに割り当てています。 注意点として、簡易業務用無線機を対象に400MHz帯および350MHz帯のアナログ無線は、電波法改正により2024年12月1日から使用禁止となります。VHF帯150MHzは、期日が決まっていません。アナログ簡易業務用無線局のデジタル化についてはこちらの記事をご確認ください。http://jenix.5blocks.jp/special/digitalization/ 期日以降は、デジタルとあわせて使用できるデジタル・アナログ両モード搭載デュアル無線機の場合も、アナログ発信ができないよう停波措置を行う必要がありますので気をつけましょう。 デジタル簡易無線機 簡易業務用無線機のなかでも、デジタル通信方式を使ったデジタル簡易無線機は、アナログよりも音質がよく、盗聴や傍受などのリスクが少ないことが特徴です。 登録局と免許局の2つの無線局があり、大きく異なるのは用途や申請方法です。登録局のデジタル簡易無線機は、30チャンネルで351.16875MHz帯〜351.38125MHz、上空では5チャンネルで351.16875MHz帯〜351.38125MHzになっています。 免許局は、デジタルUHF簡易無線機が65チャンネルで467.0MHz帯〜467.4MHz、デジタルVHF簡易無線機は9+9チャンネルで154.44375MHz〜154.6125MHzを利用しています。 なお、デジタル簡易無線機の高度化への関係省令が2023年6月1日付で交付、施行されました。この高度化によりチャンネル数の増加や中継利用等が可能となるため、さらにデジタル簡易無線機を快適にご利用いただけますので、こちらの記事をご確認ください。http://jenix.5blocks.jp/special/evo/ IP無線機 IP無線機は音声をパケットデータに変換し、携帯電話のデータ回線を使って送受信を行うサービスが利用できる機器です。IPとはインターネットプロトコルの略称で、専用の周波数の代わりにインターネット通信を使用しています。 携帯電話よりもシンプルに複数の相手と通信でき、IPトランシーバーやPoCトランシーバー、LTEトランシーバーと呼ばれることもあります。 携帯電話の通信網を利用しているのが大きな特徴で、携帯電話が使えるエリアであれば使えるため日本全国での通信が可能です。IP無線機も特定小電力トランシーバーと同じく免許や登録申請の必要はありません。 特定小電力トランシーバーを他社の機器で使用する際の注意点 特定小電力トランシーバーを他社の機器同士で使用する際、メーカーごとに設定している同じ周波数のチャンネルにあわせなければいけない点に注意が必要です。 無線機で有名なメーカー「アイコム」「ケンウッド」「モトローラ」「スタンダード」「八重洲無線」「アルインコ」などは、いずれもいくつかの種類の特定小電力トランシーバーを販売していますが、使用する周波数はどのメーカーでも変わりません。 しかし、周波数に割り当てられているチャンネルが異なるため、メーカーが異なれば同じチャンネルでも周波数が違い、通信できない可能性があります。 次の項では、メーカーごとに周波数に該当するチャンネルがわかる表を紹介しますので、参考にしてください。 特定小電力トランシーバーのチャンネル互換表 メーカーが異なる場合でも通話は可能ですが、チャンネルをあわせる必要があります。そのためにも、事前にそれぞれのチャンネルの表記と周波数を把握しておかなければなりません。 この項では、5つの特定小電力トランシーバーのチャンネル互換表を以下の4つの項目に分けて紹介します。 ・単信11ch・単信9ch・中継18ch・中継9ch また、6つのメーカーのうちモトローラの無線機「CL40」「CL40L」「CL45」「CL70A」「CL120A」の5機種は「スタンダード FTH/PKシリーズ/八重洲無線」と同じ表示です。 単信11ch 周波数 ケンウッド モトローラ スタンダードSRSシリーズ 八重洲無線FTHシリーズ アイコム アルインコ 422.0500 01 01 01 01 01 b01 422.0625 02 02 02 02 02 b02 422.0750 03 03 03 03 03 b03 422.0875 04 04 04 04 04 b04…
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免許・資格・申請が不要なタイプは、お買い上げ日からご使用いただけます。免許や登録が必要なタイプですと、ご依頼いただいてから約1ヶ月でご使用可能となります。代替機もご用意しておりますので、お客様の運用に支障がでないようサポートいたします。
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業務用無線機に必要な免許情報は、無線従事者資格を取得した専門スタッフが、専用データベースにて大切に管理しております。免許の有効期限が近いお客様には、事前に免許更新のご案内を行うことで更新漏れを防ぎます。
豊富な専門知識と、経験を積んだ技術者が東京本社・関西支店にいるため、全国どこでもスピーディーに対応いたします。国内メーカーや他社で購入された無線機でも、同様に対応が可能で、お客様が大事な場面で無線機が使えるように、定期的なメンテナンスも行っております。
無線機に関する疑問、質問どんなことでもお気軽にお電話ください。